慶應義塾大学の井庭崇研究室は7月14日、研究成果をもとに制作した漫画『探究のしかたがわかる! 異世界探究』をKADOKAWAの「カドコミ」で無料公開した。全8話のうち第1話から第4話を同日公開し、後半の4話は7月21日に配信する。原作は井庭崇教授、作画は制作当時に同研究室へ所属していたVIVIが担当した。
異世界に召喚された高校生のケントが、元の世界へ戻るために難関の「探究者試験」へ挑む物語。仲間のクラフト、ティアとともに、課題設定や情報収集、整理・分析、発表、振り返りを繰り返しながら謎を解いていく。
物語の軸になるのは「探究スキルカード」。登場人物が進め方に迷った場面でカードがあらわれ、次に何を考え、どう行動するかを示すという内容だ。各話の終わりに登場したカードを掲載し、読者が学校での探究活動へ応用しやすい構成になっている。
先進的な探究活動に取り組む高校の教員や生徒への調査から、実践上の工夫を36のヒントとして体系化した「探究パターン」がカードの原型。経験者が無意識に行っている考え方や行動を言葉にし、初めて探究へ取り組む生徒でも使える形に整理した。
本作は、探究の手順を教科書のように説明するのではなく、登場人物が失敗し、対話し、やり直す過程を描いている。読者が主人公と同じ視点で迷いを経験することで、自分の活動にも使える発想を得られるようにした。
井庭研究室は、こうした作品を「実践発想ストーリー」と呼ぶ。知識を伝えるだけでなく、物語を通じて実践を疑似体験させ、「自分でも試してみよう」という行動につなげる研究だ。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります












