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中小企業のための“背伸びをしない”AI活用術 第3回

生成AI+AI-OCRからAI-IVR、AIリーガルチェック、クリエイティブAIまで

悩める中小企業の“特効薬”に 4つの領域で人の代わりに働く“AI搭載サービス”

2026年04月30日 12時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp

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AIリーガルチェック:「一人法務」の救世主、契約起因のリスクを排除

 「AIリーガルチェック」は、弁護士や法務担当が目視で行っていた契約書のレビュー業務を、AIが支援するサービスだ。弁護士の監修するAIが契約書を解析し、法務リスクのある表記や記載もれ、自社に不利な条項などを自動で検出し、修正を提案してくれる。

 ただし、弁護士法との兼ね合いもあり、AIの役割はあくまでも「補助」に限定される。最終的な判断は、個々の案件が抱える背景も考慮しながら、人が下さなければならない。それでも、リソースが限られた中小企業の法務担当にとって、最新の法規制や定型的なポイント、登録された自社規準などに従ってチェック業務の負担を減らす同サービスの存在は、まさに救世主となるはずだ。

 同領域で中小企業に特化しているのが「LeCHECK」である。30名の弁護士が監修するリスクチェック機能(英文契約書にも対応)を中核に、契約書の作成支援や保管機能まで、実務に必要な機能を取り揃える。中小企業でも導入しやすい価格設定に加え、弁護士の解説つきでレビューされるため、経験の浅い法務担当者が学びながらリスクに対応できる点も特徴だ。

LeCHECK(製品サイトより)

 他にも、弁護士ドットコムの「クラウドサイン レビュー」やマネーフォワードの「クラウドAI契約書レビュー」など、電子契約サービスと連携して、契約ライフサイクル全体をカバーする形で提供されるサービスも存在する。これらのサービスはツール間の「往復」が消え、契約業務全体の効率化とスピード向上を実現できる。

クリエイティブ系AIツール:諦めていたマーケティングを、AIで現実に

 最後は、ショート動画、プレゼンテーションスライド、バナーデザインなどの制作を数分に短縮できる「クリエイティブ系AIツール」だ。単なる効率化だけにとどまらず、外注業務を内製化し、専門人材の不在で諦めていたマーケティングや提案活動を実現する、ビジネスにもインパクトを与えるツールである。

 導入においては、機能制限のある無料版ではなく、有料版をチーム単位で利用できるように整備するのが、生産性向上の近道となる。また、プロンプトが生成物の品質を左右するため、成功例を社内で共有するための仕組みづくりが重要だろう。

 クリエイティブ領域で「万能ツール」といえるのが「Canva」だ。画像生成から動画編集をはじめ、販促物の制作、SNS投稿、Webサイト作成までをこれ一つで完結できる。豊富なテンプレートや素材、フォントを備え、あらゆるデバイスから直感的な操作で利用可能だ。「ブランドキット」機能で、自社のロゴやフォント、カラーを自動適用して、誰もが「自社らしい」デザインを生み出せるのも特徴だ。

Canva(製品サイトより)

 一方で、プレゼン作成を一気通貫で自動化できるのが、AIワークスペース「Genspark」だ。トピックを入力するだけで、情報を調査・整理から、グラフや図表と交えたスライド生成まで完結させる。これは、複数のエージェントが協働する仕組みで実現され、データの集計・分析やコード開発まで幅広い業務を自律的に実行する。各社の最新のAIモデルを一つの定額料金で使い分けられる点も、コストが抑えたい中小企業にとって魅力と言えよう。

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