ロードマップでわかる!当世プロセッサー事情 第872回
NVIDIAのRubin UltraとKyber Rackの深層 プロトタイプから露見した設計刷新とNVLinkの物理的限界
2026年04月20日 12時00分更新
前回はGroqの話に終始したので、今回はVera Rubinの話をしたい。といっても、RubinそのものはCESのタイミングで正式発表しており、今回Rubinそのものの情報に関するアップデートは存在しない。
これはVeraについても同じだが、今回Veraを8つ搭載したサーバー・ブレードが初披露された。
下の画像はそのサーバー・ブレードをアップにしたものだが、CPUごとに8枚のSOCAMM2が搭載されているのがわかる。SOCAMM2、当初は1枚あたり128GBが上限となっていたが、3月にMicronが他社に先んじて256GB SOCAMM2を発表しており、これを利用すれば1CPUあたり2TB、シャーシ全体で16TBのメモリーを利用できることになる。
Veraに関しては、既存のどのCPUと比べてもて2倍の効率(性能/消費電力比)を実現しているという話と、液冷構成で提供される(空冷オプションは今のところないらしい)とのことで現在サンプル出荷中という話だった。
ちなみにVera Rubinではなく、Veraのみのシステム販売も予定しており、数十億ドル規模のビジネスになる(This is already for sure for going to be a multi-billion dollar business for us.)と基調講演では説明があったのだが、おもいっきりArmのAGI CPUと被るような気はする。もちろんこの説明そのものはAGI CPUの発表前の話なので、今では若干下方修正している可能性はあるのだが。
Rubin Ultraと刷新されたKyberシャーシの全貌
今回の話はその次、Rubin Ultraとこれを搭載するKyberラックの話である。Rubin Ultraはすでにテープアウトされていると説明されたが、今回はそのRubin Ultraを搭載するシャーシのプロトタイプが公開された。
Rubin Ultraを搭載するシャーシ。上の4つのプレート部にRubin Ultraが2つ搭載されるわけだが、どうみてもパッケージの形状が変な気がする。まさかRubin×2をRubin Ultraとして売るわけではないと思うのだが……
Vera Rubinの世代では、連載860回で掲載した下の画像の左側のように、Rubin×2+Veraを載せたボード(NVIDIAのいうところのSuperChip)を2つ、シャーシに収める格好になっている。
一番左がVera+Rubin×2のSuperChip、中央がそのSuperChip×2を格納するBladeのシャーシ、右がSuperChipを実装し、冷却配管や配線を施した完成状態のCompute Bladeである
これに対しRubin UltraではRubin Ultra×2+Vera×2を1枚の基板に載せる格好になっていると説明された。下の画像は別アングルのものを切り出して拡大したものだが、基本横長になっているのがわかる。
本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合があります

この連載の記事
-
第871回
PC
GTC 2026激震! 突如現れたGroq 3と消えたRubin CPX。NVIDIAの推論戦略を激変させたTSMCの逼迫とメモリー高騰 -
第870回
PC
スマホCPUの王者が挑む「脱・裏方」宣言。Arm初の自社販売チップAGI CPUは世界をどう変えるか? -
第869回
PC
半導体プロセスの新たな覇権! インテルのDNNプロセッサーはAMDやMetaを凌駕する配線密度と演算密度 -
第868回
PC
物理IPには真似できない4%の差はどこから生まれるか? RTL実装が解き放つDimensity 9500の真価 -
第867回
PC
計算が速いだけじゃない! 自分で電圧を操って実力を出し切る賢すぎるAIチップ「Spyre」がAI処理を25%も速くする -
第866回
PC
NVIDIAを射程に捉えた韓国の雄rebellionsの怪物AIチップ「REBEL-Quad」 -
第865回
PC
1400WのモンスターGPU「Instinct MI350」の正体、AMDが選んだ効率を捨ててでも1.9倍の性能向上を獲る戦略 -
第864回
PC
なぜAMDはチップレットで勝利したのか? 2万ドルのウェハーから逆算する経済的合理性 -
第863回
PC
銅配線はなぜ限界なのか? ルテニウムへの移行で変わる半導体製造の常識と課題 -
第862回
PC
「ビル100階建て相当」の超難工事! DRAM微細化が限界を超え前人未到の垂直化へ突入 - この連載の一覧へ














