日本マイクロソフトのハッカソン「GitHub Copilot Quest」レベル2をレポート
GitHub Copilotはレガシー脱却の救世主になるか 精鋭7社による「1日限定」のモダナイ・チャレンジ再び
2026年03月23日 19時00分更新
「GitHub Copilot」でレガシーアプリケーションのモダナイゼーションを“圧倒的に”効率化する ―― ゲーム感覚の“クエスト”でAIドリブンな開発を体験するハッカソンが早くも帰ってきた。
日本マイクロソフトは、2026年3月10日、GitHub Copilotを活用してモダナイゼーションに挑戦するハッカソンイベント「GitHub Copilot Quest Lv2:Hack the Legacy」を開催した。参加チームは前回(2025年12月)の5社から、アバナード、 NECソリューションイノベータ、 NTTデータグループ、野村総合研究所、日立製作所、 BIPROGY、富士通の7社に拡大している。
本記事では速報レポートとして、各チームのプレゼンをダイジェストで振り返りつつ、参加者が得た学びや感想もあわせて紹介する。
典型的かつ低品質なレガシーアプリにGitHub Copilotと挑む
GitHub Copilot Quest(通称“コパクエ”)は、「GitHub Copilotはただのツールではなく“新しい開発スタイル”や“組織変革”のトリガーである!」をスローガンに掲げるハッカソンである。参加チームは、各回で設定される“クエスト”への挑戦を通じて、AI時代の開発ベストプラクティスを学ぶ。
第2回(Lv2)のクエストは、「書店管理システム」のモダナイゼーションだ。このシステムは、Java 5で構築された典型的なレガシーWebアプリケーション。さらに今回、SQLインジェクションの脆弱性やGod Class(責務過多なクラス)など、問題のあるコードパターンが“意図的に”混入され、わざわざコードの品質も下げられている。
当日告知されたこのお題に対し、各チームに与えられた時間は昼休憩も含めてわずか6時間半。もちろん設計書や仕様書などはなく、GitHub Copilotと二人三脚で挑まなければならない。
ここからは、7チームによる多種多様なアプローチと工夫をダイジェストでお届けする。
NTTデータグループ・アバナード・富士通・野村総合研究所の挑戦
トップバッターは、NTTデータグループだ。同チームは、モダナイズの手法を「リライト」と「リビルト」で事前整理した上で、技術的負債の大きさから抜本的な刷新となるリビルドを選択した。「作業スコープの分析」「AIコーディング」「現新比較テスト」の3つのステップでリビルドを進め、特にスコープの設定に時間をかけることで手戻りを最小化している。
そして、GitHub Copilotと共に「Apache Ant→Apache Maven」「Java 5→Java 21」「Struts→Spring Boot」への移行を実行。最後は、GitHub Copilotにテストシナリオを作成してもらい、業務ロジックに影響を与えないことを実証するところまで完了させた。
2番目に登壇したのは、5名中4名がJava初心者(1名はJava3年目)の構成で参戦したアバナードだ。同チームはGitHub Copilotに機能一覧を出力させて、その中から利用頻度と価値の観点から「書籍検索」機能にモダナイズを絞り込んだ。
GitHub Copilotと共に、各技術スタックをモダナイズしつつ、NginxのURLマッピングで書籍検索だけをモダン環境に振り分ける仕組みを実装。GitHub Copilotの生成したテストコードにより、ユニットテストやUIテストまで実行した。Javaが分からない状態でも、GitHub Copilotが先導してくれるのが「楽しい体験」だったと語られている。
3番手は富士通だ。初顔合わせのメンバーで、「設計書作成」「テスト自動化」「Javaアップデート」というパイプラインの完成を目指した。ポイントは、最初にGitHub Copilotにコード分析と設計書作成を任せて、チームの方向性をすり合わせたことだ。
加えて、既存機能の維持に必要な各種テストの自動化にも挑戦した。例えばUIテストでは、「Playwright CLI Skill」でGitHub Copilotにブラウザ操作をさせながら、テスト項目を作成している。マイグレーションは、他言語への移行も視野に入れてGitHub Copilotと検討したが、最終的にはJavaのアップデートを複数ステップで実行した。
4番手は、野村総合研究所である。同チームでは、自らの言葉でその魅力を伝えられるようになるべく、「AIエージェントを使った開発を楽しむ」をコンセプトに掲げた。実際に、GitHub Agentic Workflowsを実行基盤に、編成された5つのカスタムエージェントと13個のスキルに指示を出せるアーキテクチャを構築した。
その他の工夫としては、アップグレードには、GitHub Copilotにアドバイスをもらいつつ、Microsoftのマイグレーションツールを活用。キャンバス型のコラボレーションツール「Miro」も活用し、同ツールで作成した画面イメージからAgent SkillsでHTMLのモックに変換させている。














