“止められない”工場やインフラ施設を守る OTセキュリティの第一歩
マクニカ・NOS・高千穂交易・電巧社・KELをピックアップ
OTセキュリティに強いSIer5選 ITとの橋渡し役から現場に寄り添うパートナーまで
2026年02月18日 15時00分更新
“絶対に止められない”工場やインフラ施設を守る「OTセキュリティ」について整理する本連載。前回は、OTセキュリティを提供する主要ベンダーをまとめた。
一方、OTセキュリティでは、ITとは異なる制約や要件を持つOTの現場を深く理解し、ITも含めてシステム全体を俯瞰できる「SIer」の存在も不可欠だ。マルチベンダーで適材適所なセキュリティ基盤を構築できるのも強みである。
今回は連載の締めくくりとして、OTセキュリティを手掛けるSIer企業をピックアップして紹介する。今回は、ITネットワークの知見をOTにも広げる「マクニカ」「ネットワンシステムズ」、産業現場の知見に長けた「高千穂交易」「電巧社」、そして両特性を合わせ持つ商社系SIerとして「兼松エレクトロニクス」の5社を取り上げる。
マクニカ:OTをリードする「Dragos」をいち早く日本に
最初に紹介するのはマクニカだ。同社は、いわゆる技術商社の先駆けとして、海外の最先端技術を日本に持ち込み、独自サポートを付加して展開するスピード感が強みである。
OTセキュリティにおいても、2023年にOT専業ベンダーの「Dragos(ドラゴス)」と代理店契約を結び、同社サービスをいち早く提供している。Dragosは、米ガートナーによる「CPS Protection Platforms(サイバーフィジカルシステム保護プラットフォーム)」のマジック・クアドラントにおいて「リーダー」に位置づけられる企業であり、OTに特化した脅威インテリジェンスを軸とした包括的なセキュリティソリューションを取り揃える。
マクニカ自身も、OT脅威に対する専門人材とソリューションラインアップを通じて、セキュリティ計画の策定から現状把握、対策の実装、運用までのワンストップなOTセキュリティサービスを提供する。
ネットワンシステムズ:OT環境の可視化代行サービスを拡充
同様に、創業以来ネットワークに強みを持ち、多様な製造業のIT・OTインフラの構築を手掛けているのが、ネットワンシステムズ(NOS)だ。
同社の特徴として、高度な専門性と実効性を有する人材を「匠」として任命する制度が挙げられる。OTセキュリティにおいても、こうした専門人材がデジタル基盤・ネットワーク・セキュリティを横断した複合的な提案を行う。
直近で同社が拡充を図っているのが、OT環境を可視化する「OTセキュリティサービス」である。同社のSOCが、OT資産や脆弱性を可視化し、独自の知見を踏まえたリスク分析やレポートを提供するサービスで、24時間365日のリアルタイム監視にも対応する。同サービスで扱うOTセキュリティ製品として、同社が精通するCisco Systemsの「Cisco Cyber Vision」などに加え、2025年5月よりNozomi Networksの「Nozomi Guardian」が追加されている。
高千穂交易:フィジカルとサイバーを融合したトータルOTセキュリティ
産業の現場に強いSIerとして紹介するのが高千穂交易だ。もともと技術商社として物理セキュリティ(監視カメラや認証システムなど)の実績を有し、フィジカルとサイバーを融合したOT環境のトータルセキュリティを手掛ける。
同社は2025年7月に、工場・プラント向けのセキュリティ監視サービス「TK-SNOC」を提供開始。こちらもNozomi Networksの「Nozomi Guardian」を利用したSOCサービスであり、同サービスによるアラートを精査した上でエスカレーションする、インシデント対応の負荷を軽減するサービスとなっている。
Nozomi Guardian以外にも、OTシステムの防御にTXOne Networksのソリューション、復旧にはSalvador Technologiesのサイバーリカバリーユニットを提供するなど、マルチベンダーで包括的なOTセキュリティを取り揃える。Halcyon Techのランサムウェア対策プラットフォーム「Halcyon(ハルシオン)」も、事業継続が至上命題である製造業向けに提供するソリューションのひとつだ。

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