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Windows Info 第515回

そもそも1キロバイトって何バイトなの?

2026年02月08日 10時00分更新

文● 塩田紳二 編集● ASCII

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メモリとファイルサイズでは2のべき乗の値が使われている

 メモリの容量を表示するとき、2のべき乗の値を使う。これはコンピュータが2進法を使っていて、メモリの場所も2進数でアクセスするからだ。

 たとえば、4GBのメモリを10進数表記にすると、4 294 967 296バイト、簡略表示させると4.29キロバイトである。これを2のべき乗で表すと2の32乗(2^32)になる(^はべき乗を表す記号)。2進数の量を表す場合、2進数をベースにしたほうが表示が簡単になる。

 ところが、HDDなどの外部記憶装置では、10進数で表記されることが多い。4GBのハードディスクならば、4 000 000 000バイト(4×10^9バイト)になる。

 ギガ(G)やメガ(M)といった文字は、SI接頭辞(接頭語という表記もある)で定義されている。SI接頭辞は、原則10進数の表記に使う。

単位

 コンピュータ関係の2のべき乗数字で使うのは、SI接頭辞としては誤った使い方になる。しかし、コンピュータ業界ではバイトやビットといった情報量を表現するのに2のべき乗を使うことが長年の習慣になっている。

 SI接頭辞とは、SI単位で数値の表記を短くするためなどに基本単位の倍量、分量を表すものとして定義された。「接頭辞」は、単位の前につくことを示す。なお、SI接頭辞では、「キロ」を表す文字は「小文字」である(大文字を使うケルビンと混同しないため)。コンピュータ関連では、免罪符的に大文字を使いSI接頭辞の「キロ」とは違うものとして「Kbyte」と表記することがある。

 SIとは、「国際単位系」を表し、フランス語の「Système International d'unités」の略である(英語だとInternational System of Unitsとなる)。簡単に言えば、現在の単位の基礎となるものだ。国際単位系は、メートル法を基本にしたMKSA単位系(質量、長さ、時間、電流)に、さらに「熱力学温度(K)」、「物質量(mol)」、「光度(cd)」を基本単位にしたものを指す。

 数値の表記は0がたくさんついてしまい、表記が面倒になることがある。これを簡易に表示するのがSI接頭辞である。SI接頭辞のメリットは、仕様として確定しており、世間で広く使われていることから、曖昧さがない点。

 HDDを商品として見たとき、SI接頭辞を使って表現された記憶容量(バイト)を比較することができる。醤油の量を比較することも同じようにできる。これは、すべてのHDD製品で、容量の表記方法が統一されているからである。10進数表記が使われたという背景には、少ない容量でも大きく見えるというのもあるが、比較のため統一されているという理由もある。

 なお、bitやByteといった情報量に関しては、日本では特に法的な制限がない。このあたりの妥協点が10進数で正しいSI接頭辞を使うことなのではないかと思われる。

 一方で、コンピュータのメモリや情報量に関しては、2のべき乗を使う表記が慣習的に用いられてきた。これを解消しようと1998年にIEC(国際電気標準会議、International Electrotechnical Commission)で、2進数用の接頭辞をIEC 60027-2として定義した。

 これは、SI接頭辞に「Binary(二進数)」の意味の「bi」を付けたものだ。たとえば、キロは「Ki」と表記し「Kibi(キビ)」と読む。つまり、1024バイトは「1キビバイト」であり、「1KiByte」と表記する。

単位

 このKibi系接頭辞を使うことで、大手を振って2進数ベースの情報量を表記できるのだが、いかんせん、この接頭辞は広くは普及していない。

 コンピュータ関連では、HDDなどの外部記憶装置の容量表記やクロック周波数、データ転送速度などが10進数であることだけは知っておくべきだろう。逆に、メモリ容量やファイルサイズなどには2のべき乗数が使われている。

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