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2025年は訴訟が多発、一方で協業の動きも……これからの見通しは

「生成AIの学習」「AI検索」が著作権侵害に当たるケースは? 日本弁理士会が解説

2026年02月04日 07時30分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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著作権法だけでなく、その他の法律も活用しながら権利保護を

 久村氏は、著作権法の観点からは、AI学習用途、AI検索用途のいずれであっても「創作性に関して著作権が保護されるか否かがポイント」であり、使用時に著作物を複製する行為が著作権侵害になりうることや、情報解析用途などでの権利制限規定に関する議論が必要だと指摘する。

 さらに、書籍やインターネット上の記事については、著作権法=「創作性」だけでなく、「努力への対価」「経済的利益」「公正競争」といった観点からも権利保護が検討されるべきだと述べた。

 「書籍もインターネット記事も、表現の創作過程だけでなく、情報入手のための身体的労力、真正性を確認するための作業など、それ以外の過程でも多大な努力が存在する。しかし、これらは著作権保護の範囲外になる」「AI検索による“ゼロクリック時代”が訪れ、これらの努力への対価の回収が難しくなる懸念が生まれている。それを防ぐために無料公開をやめれば、タイムリーな情報を多くの人に提供することが難しくなり、本末転倒といえる事態を生みかねない」

 まとめとして、生成AIと著作権法については国内でも訴訟が起きており、「権利制限規定の解釈や有効性などについては、今後、何らかの司法判断が出て来る可能性がある」と述べた。著作権法だけでは十分な対処が難しい問題も想定され、民法、不正競争防止法、独占禁止法なども「オプションとして活用すべき」だと提言する。また、ディズニーとOpenAIのようなライセンス契約による協業など、複合的なビジネスモデルづくりが進むことも予想されており、「当事者同士が互いに良い関係を築くことができる決着も期待される」と総括した。

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