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最新版「VMware Cloud Foundation 9.0」を紹介、NECはVCFベースのクラウドサービスを発表

パブリッククラウドを凌駕する“モダンプライベートクラウド”へ ―VMwareがイベントでアピール

2025年11月05日 08時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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“次世代のVCF”に向けて「開発スピードに追従するインフラ」などを強化

 VCFは、コンピュート仮想化/コンテナ化の「vSphere」、ネットワーク仮想化の「NSX」、ストレージ仮想化(HCI)の「vSAN」、そしてそれらのオーケストレーションと自動化の機能を統合したプライベートクラウドプラットフォームである。

 VCFのソリューションアーキテクチャ責任者を務めるポール・ダル氏は、VCF 9.0の開発には5000人を超えるエンジニアが、のべ1000万時間以上を費やしたと紹介したうえで、「Fortune 500」リストのエンタープライズ上位10社のうち9社が、また金融、製造、公共、医療といった業界別の上位企業の85%~95%が、VCFの導入を決定していると話す。

Broadcom VMware Cloud Foundation ソリューションアーキテクチャ責任者のポール・ダル(Paul Dul)氏

VCFを構成する主要な機能コンポーネント

 ダル氏はさらに「VCFの進化はここで止まるものではない」と述べ、“次世代のVCF 9”の開発で注力しているポイントを3つ挙げた。「開発者のスピードに対応するインフラストラクチャ」「サービスとしてのプライベートAI」「サイバーレジリエンスデータ」の3つだ。

 1つめは、「開発者にとっての自律性や柔軟性、スピード感」と「管理者にとってのセキュリティ、コンプライアンス、信頼性」を両立させるインフラという目標だ。開発中機能の最新例として、ダル氏は、vSANでのAmazon S3互換オブジェクトストレージ機能、PostgreSQLやMySQLのデータベースサービス、ArgoCDを利用したVCFのGitOps機能などを挙げた。

 なお、これらのサービスは「VMware vSPhere Kubernetes(VKS)」上で実装される。開発者が承認(有効化)したサービスは、カタログとして開発者に提供され、開発者が自由に選んで利用できる仕組みだ。これにより、開発者はインフラを意識することなくサービスを利用してアプリケーション開発が進められ、本番環境投入までの時間が短縮できると説明した。

「開発者の自律性、柔軟性、スピード感」と「管理者によるコントロール」の両立が1つめのポイント

ライブデモでは、テナント(部門)別やプロジェクト別のコスト計算機能、チャットボットによるインテリジェントアシスト機能などが紹介された

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