目標達成! V4ドライバーとともに掴んだ
XCRスプリントカップ北海道2025チャンピオン
ASCII.jp読者のみなさん、こんにちは! 今年もCUSCO Racingから「XCRスプリントカップ北海道」にXC-2クラスにハイラックスでコ・ドライバーとして参戦しています、梅本まどかです。
XCRスプリントカップ北海道2025シーズンが終わり、目標であったチャンピオンになることができました!
最終戦である十勝ラウンド前にイブリラウンドがあったのですが、悪天候のため開催中止に。走ることはできませんでしたが、ドライバーの番場選手は残り1戦を残し、ポイント差でV4が決定したのです。私は第2戦を欠場したため、ランキング2位の「帯広三菱TOYOエクリプスクロスPHEV」に乗る古川和樹選手との戦いがあり、最終戦の結果次第でした。
わくわくの十勝ラウンドへ
慣れた陸別と、鬼門のKITA TOMAMU LONG
十勝ラウンドは私自身初めての参戦でしたが、このラリーで使う道は2本。SS1、3、5のKITA TOMAMU LONG(5.07km)と SS2、4、6のRIKUBETSU LONG(4.64km)。RIKUBETSU LONGは昨年、今年とラリー北海道でも使用していた陸別サーキット内のSS。しかも、ここは今年モリゾウチャレンジカップの練習会でも使用したため、コースを覚えているほどでした。
そうなると鬼門はKITA TOMAMU LONG。名前を調べてもここ数年は使われていなさそうだったので、どんな道だろうとわくわくしながら北海道に向かいました。
十勝ラウンドは土曜日のお昼にレッキ、日曜日の朝スタートの2daysラリー。土曜日から天気が怪しく曇り空で肌寒く、予報では日曜日のお昼過ぎから天気が崩れると出ていたので最後に少し降るかもしれないと予想しながらレッキに挑みました。
最初にレッキをしたのはRIKUBETSU LONG。ここは慣れているので、いつもの感じで確認をしながら走り、ノートを読みます。慣れた道だと4.64kmはあっという間に感じます。2本走りいよいよRIKUBETSU LONG。どこの道なのか、番場選手と話しながら進むと「ここまでは昨年と同じだけど、この先は行ったことないなぁ」と昔のSSの話を教えてもらいました。
到着すると長い直線。そのあとに橋やシケインが! なかなかドキドキする道だなと思いながらレッキ1回目開始。レッキが終わると番場選手が「昔の、くんね岩のところだよ」とうれしそうに話してくれました。
全部ではないのですが一部昔使用していたSSと同じだそうで、しかも番場選手の好きなコース! 私もノートがわかりやすくて、スピード域が高いので危なそうだなとは思いましたが、好きか嫌いかでいったら好きなSSになりそうでした。
本番は3回走るのでそのイメージもしながらノートチェックをして日曜日に備えました。 朝起きると天候は変わらず曇り。みんなで寒いねとサービスのテントで温まりながらスタートを待ちます。
ハイスピードバトル! 番場選手の運転とクルマの動きを学んだSS1
時間になり、チームのみんなに送り出されてスタート。最終戦だからと気負うことなくいつもの感じで向かい、いよいよSS1。走ってみるとやはり、ハイスピード。「こんなにスピード出るんだ」「こうやって動かすんだと」直線も長いので番場選手の運転の仕方やクルマの動きがわかりやすく、「なるほど~」と思いながら進んでいきました!
フィニッシュし、STOPにいるオフィシャルさんにタイムカードを渡すと「いい勢いできたね! かっこいいねぇ~♪」とテンション上がっていて、このSSはXCRの中では1位。地区戦との合同でも9番手タイムでかなり良かったのです。いろんなところで「どうしたらそんな速く走れるの!?」と言われて番場選手も笑顔でした。
SS1、2が終わるとサービスの時間。特にトラブルもないのでそのままですが、メカニックさんがしっかりマシンをチェックしてくれています。この安心感は本当にメカニックさんたちのおかげです。
予想外の降雨とリタイア車! サバイバルラリーとなった中盤戦
サービスが終わると、SS3、4は朝と同じ流れ。ですがSS3に向かう途中、ポツポツと雨が降ってきました。こんなに降るの!? と、予想より雨量が多くSS3からは路面はウェットに。しかも、リタイア車が4台とサバイバルなラリーになってきました! 路面も濡れて、リタイア車もいるのでタイムアップはできません。
SS1では楽しんでいましたが、SS3からは気をつけて雨への対応をしながら、でした。それでも2位とのマージンを増やして、サービスへ。このサービスでも特にトラブルがなかったのでメカニックさんにそう伝えると、雨の中、マシンを綺麗にして各部チェックをして送り出してくれました。
いよいよラスト2本。特に緊張することもなく、いつものラリーどおり。SS5が終わり、残りはSS6。陸別を担当されていたオフィシャルさんが、今年のラリー北海道やそのほかにもいろんなところでお世話になった方でなんだか安心しました。そのおかげもあって、リラックスして挑むことができ、無事にトラブルなくフィニッシュ。
全SSクラス1位で完勝! 安堵と寂しさ、そしてチームへの感謝
十勝ラウンドは全SSでクラス1位を獲得し完勝。チャンピオンを決めることができました! 番場選手にもチームのみんなにも「おめでとう」と言っていただけてうれしかったのですが、それよりもホッとした気持ちの方が強かったのは自分でも驚きました。
安堵と同時に今シーズンが終わった寂しさもあり、それだけ1戦1戦、1つのSSごとに学ぶことが本当に多く、わがままな話だけど、もっとこのチームで番場選手とラリーがしたいと思ってしまいました。
それだけ私にとってこの1年本当に大きなチャンス、経験をさせていただいたのです。そんな機会をくださったキャロッセ(CUSCO)の長瀬社長には感謝の気持ちでいっぱいです。
チームの台数も多かったり、バタバタしていてなかなかメカニックさんとゆっくり話せなかったのですが、終わったあとにXCRスプリントカップの表彰式や打ち上げがあり、この時はじめて一緒にご飯を食べて、いろんなお話しを聞くことができました。
ラリーはサービスの時間はメカニックが、そこから出発したらドライバーが頑張る競技です。一緒にゆっくりリラックスしてお話しする時間って意外と短いのです。改めてお話しして、とても心強いメンバーに支えられていたのだと幸せに感じました。
お世話になったCUSCO×K.Z.Fのみなさん、ありがとうございました!
私の2025年シーズンのラリーはこれで終わりです。ハイラックスというピックアップトラックでのラリーは、コンパクトカーのヤリスに乗ることが多かった私にとって、最初は本当に不思議な感覚でした。ですが、慣れてくると楽しく、雪もグラベルもこれまで経験できないことをたくさんできて、引き出しが増えた1年でした。いろいろ教えてくださった番場選手にも、感謝の気持ちでいっぱいです。
今後このシリーズに参戦できるかはわかりませんが、全日本ラリーとはまた違った雰囲気、かっこよさ、面白さがあるXCRスプリントカップ。みなさんもぜひ、これから注目してみてみてください!!

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