このページの本文へ

歩行者や来場者の安全確保ならびに交通秩序の維持に貢献

渋谷ハロウィンの交通規制に“ジオフェンシング”導入 電動モビリティLimeが走行・駐車を制限

2025年10月21日 12時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 電動マイクロモビリティのシェアサービスを展開するLimeは、警視庁と連携して、10月に東京都内で開催される「渋谷ハロウィーン」(10月31日〜11月1日)、「原宿表参道ハローハロウィーンパンプキンパレード2025」(10月26日)および「東京レガシーハーフマラソン」(10月19日)の期間中に実施される交通規制に協力すると発表した。

 イベント期間中には、会場周辺の道路で長時間の通行止めや横断規制が予定されている。Limeは自社の電動モビリティに対して「ジオフェンシング制御」を用い、コースおよびその周辺エリアでの走行および駐車を制限することで、歩行者や来場者の安全確保ならびに交通秩序の維持に貢献する見込み。

 「ジオフェンシング」とはGPSなどの位置情報を活用して地図上に仮想的な境界線(ゾーン)を設定し、車両がその適用区域に進入した際に速度抑制やモーターへの電力供給遮断などの制御を可能にする技術。

 Limeはこれまでも国内外において、大規模イベントや自治体と連携し、電動モビリティの安全な利用環境の整備に取り組んできたとする。直近では、2025年9月に開催された「東京2025世界陸上競技選手権大会」において、マラソン・競歩競技に伴う交通規制にジオフェンシング制御で協力し、安全な大会運営に貢献したという。

 加えて、Limeは2025年2月に国内で初めて、電動モビリティによる首都高速道路への誤進入をジオフェンシング技術によって未然に防止する取り組みを開始。それ以降14か所に導入エリアを拡大し、誤進入防止の実績も確認している。

 Limeは今回の取り組みを通じて、行政機関や警察との協力を一層強化し、「安全で持続可能な都市交通の実現」に向けて取り組んでいく意向を示している。

 本件は、大規模イベント開催時における電動マイクロモビリティの安全適用・交通制御といった、都市交通のデジタル化・スマート化のひとつの実例といえる。今回のような交通規制対応にモビリティサービス事業者が技術的・運用的に関わる事例は、今後の都市イベント運営や都市インフラ管理における新たな潮流を示唆しているだろう。

■関連サイト

カテゴリートップへ

  • 角川アスキー総合研究所