このページの本文へ

OpenAI「Sora」キング牧師の肖像を使用停止に “敬意欠く”AI動画が問題に

2025年10月17日 16時15分更新

文● スミーレ(@sumire_kon)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
OpenAIのロゴ

 OpenAIの公式Xアカウントは10月17日、AI動画生成サービス「Sora」上で、故マーティン・ルーサー・キング・ジュニア氏(キング牧師)を描写した動画の生成を一時停止したことを明らかにした。

 キング牧師は米国における「公民権運動」の指導者の1人。同氏が1963年の演説で話した「I have a dream(私には夢がある)」という一節は、海を挟んで遠く離れた日本でも、報道や世界史の授業などを通じて幅広い世代に知られている。

 OpenAIによると、Soraではサービスの公開以降、一部のユーザーがキング牧師に対して敬意を欠く動画を生成する事態が発生。キング牧師の遺族が代表を務める「マーティン・ルーサー・キング・ジュニア財団」も、同社に対して状況を改善するよう求めたことから、「歴史的人物に対する保護措置の強化」という形で生成の一時停止を決めたという。

 同社はその上で、「While there are strong free speech interests in depicting historical figures, OpenAI believes public figures and their families should ultimately have control over how their likeness is used. Authorized representatives or estate owners can request that their likeness not be used in Sora cameos.(日本語訳:歴史的人物の描写には強い言論の自由の関心がありますが、OpenAIは公人やその家族が自身の肖像の使用方法を最終的に管理すべきだと考えています。許可された代表者や遺産管理者は、Soraのカメオでの肖像の使用を拒否するよう依頼できます」とコメント。

 同財団代表のバーニス・A・キング氏や、同氏との対話の場を提供した関係各所に対して感謝の意を示した。

カテゴリートップへ

ピックアップ