触感とデザインの妙
BB-21は昨今流行りのフェイクレザー調カバーを採用している。その手触りが所有感を強める。サイズ感は筆者が50年愛用している某社のThink手帳に酷似しており、外形寸法ではThink手帳の方がわずかに縦長だが、実際の筆記面積はほぼ同等である。このため「デジタルでありながら紙の手帳と同じだけ書ける」という感覚を自然に受け入れられるのだ。胸ポケットやバッグの隙間に収まる絶妙さがあり、ガジェットでありながらステーショナリー的な趣を備えている。
BB-21の活用は便利だが、Boogie Board Scanで完全に綺麗にスキャンするのは少々慣れが必要だ。単なるメモ用途なら、スマホカメラで撮影するだけでも十分だろう。だが重要なのは「すぐに手書きできる」環境そのものである。
AIによる文章生成や音声入力が当たり前となった2025年においても、ペンで考えを素早く書き留める行為は人間の思考を支える基本動作だ。Think手帳とほぼ同じ筆記面積を持つBB-21は、紙の手帳からデジタルへ移行する際の「違和感のない架け橋」となる。モバイルAI時代における思考の補助ツールとして、今後ますます存在感を発揮するだろう。

今回の衝動買い
・Boogie Board BB-21
・購入元 Amazon.co.jp
・価格 5000円
T教授
日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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