プレビュー版v1.24.2372の新機能
一方、Windows Terminal Preview v1.24.2372.0(https://github.com/microsoft/terminal/releases/tag/v1.24.2372.0)の新機能には、
・コマンドパレットは、ネイティブ言語と英語の両方で表示、検索可能になった
・フォントサイズ、不透明度のCtrl、Ctrl+Shift+ホイールを無効にできる
・頻繁にSSH接続する可能性のあるホストを自動的に検出、クイック アクセス SSH プロファイルのフォルダーを生成
・アイコン、背景画像、ピクセルシェーダーは設定ファイルからの相対パスで参照可能
・新しいmatchProfilesタブ メニュー エントリは正規表現をサポート
・右クリックのコンテキストメニューで、ペインの分割、移動、ズーム、閉じる操作が可能
・DECプライベートモード「2026」、同期出力をサポート
・CAM16カラーモデルに基づいた、別のコアカラースキーム、Dimidiumを追加
・設定に新しい拡張機能ページが追加
などがある。v1.24の大きな変更点は、日本語表記を選択しても、コマンドパレット内では、元の英語表記による補完や検索が可能になった点。たとえば、英語表記の「Split Pane」は、日本語表記では「ウィンドウの複製する」になっており、「ウィンドウ」からは補完が可能だが、「Pane」では補完・検索ができなかった。なお、この機能は、表示言語が「英語」以外のときに有効である。
日本語化を含めた地域化は、マイクロソフトが定めたルールにのっとり、バイナリでしか配布されないため、オープンソースとはいえ、ユーザーが変更することは困難だった。このために筆者は英語表記で利用していた。
また、マウスのホイール操作で、ズーム(フォントサイズ変更)や不透明度の変更(カーソル位置で切り替えていた)がなされ、常に有効だったが、v1.24からはこれを禁止できるようになった。
CAM16は、2002年にCIE(Commission Internationale de l'Éclairage、国際照明委員会)で定義されたCIECAM02を更新したもの。CAMとは「Color Appearance Model」の略で、「人間がどう色を知覚するのか」をモデル化している。CAM16は、2016年に提案されたのでこの表記が使われる。v1.24では、CAM16に基づいた「dimidium カラースキーマ」(https://github.com/dofuuz/dimidium)が追加されている。
GUI設定には「拡張機能」が追加され、ここで、JSONフラグメントを使った拡張機能と機能が追加されたプロファイルの一覧を見ることが可能になった。
このところターミナルの安定版は、半年に1回のマイナーアップデートが実施されている。その間にプレビュー版は数回配布され、品質などがチェックされる。安定版のv1.22→v1.23の切り替え過程を見るに、現在プレビュー中のv1.24が安定版になるのは、来年1月頃と予想される。

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