AI音声合成ソフト「AivisSpeech」の標準モデル「Anneli」が、声優・山村響さんの音声を無許可で使用して作られた生成モデルだったことがわかり、波紋を広げている。
問題は2025年9月6日頃、Hugging Face上でモデルの制作者が、山村響さんが関係している商業作品から音声を無断で抽出し、学習させたことを明かしたことで発覚した。
AivisSpeechは2024年11月19日にAivis Projectからリリースされ、無料で使えるツールとして人気を集め、2025年4月時点で累計5万ダウンロードを記録した。Anneliはそのデフォルト音声モデルとして搭載され、アニメ風の少女ボイスで動画ナレーションやボイスドラマに広く使われてきた。
本件を受けて、X上では9月7日から議論が過熱。ユーザーの一部は不正競争防止法違反の可能性を指摘し、Anneliを使ったコンテンツの投稿に法的リスクを懸念している。
山村響さん自身は同日、公式Xアカウントで「悔しいし、悲しい」と投稿し、ファンや関係者の間で同情と怒りの声が広がった。ただし、山村響さんは自身の声がAIナレーションとして使われた動画について言及しているが、AivisSpeechやAnneliについては触れていない。
Aivis Projectは2025年8月に事業をWalkersへ譲渡しており、現在はWalkersが運営を担っている。9月8日10時30分時点で公式コメントは出ておらず、同社への問い合わせに対する返答は受け取れていない。







