チャレンジ精神 サードウェーブは挑戦し続ける
小林:最後にこれからの10年を見据えた業界への思いや、御社として業界をどう変えていきたいのかをお聞かせください。
永井:弊社の特徴はやはりチャレンジ精神にあると思います。例えばeスポーツ事業を始める際も、「3年で20億円を投資します」と宣言し、実際には20億以上を使いました。単に物を売るだけではなく、お客様と一緒に新しい市場をつくりあげる。それがサードウェーブらしさだと考えています。パソコンに関わる未来が進化していく中で、今後もその可能性にいち早く気づき、社会の発展に貢献できるような挑戦を続けていきたいです。
もちろんすべてが成功するわけではないと思いますが、やるからには必ず成果を出すつもりで取り組みます。そして、その挑戦を通じて人々が輝ける未来への道筋を少しでも作っていきたい。それが私たちの思いです。AIに関する取り組みやイベントも、そういう気持ちで実施していきます。
小林:こういったサードウェーブのDNAに永井さんならではの色を加えるとしたらどんなものになるのでしょう?
永井:色ですか。実のところ、私は会社の中の一つの役割を担っているに過ぎないと考えていて、会社を私自身の色で染めようという考えはまったくありません。自分の個性を活かせる部分があれば発揮したいですが、それ以上に重要なのは、会社が進もうとする方向に対して、自分がどう貢献できるかです。ですから「自分の色を出す」というよりも、「会社の歩みにどう寄与できるか」が軸になっています。
小林:AIの便利さをどう見せていくか、実際に使っている人の声をどう集めて活かすか。それが新しい課題を見つけるきっかけとなり、また一段上の発展につながっていくのかもしれませんね。
永井:AIは本質的に高性能な道具でしかありません。ですから使う人が「このために使いたい」という意思を持つことが重要です。我々がそのための環境をどうクリエイトできるかが重要だと考えています。
小林:インタビューを通じて、eスポーツで業界を盛り上げた御社が、AIの可能性を広げていこうとしている点には期待が持てました。それ以上に印象的だったのは「情熱」です。パソコンを楽しみながら情熱を持って作り、人々に提供する。その高い熱量を感じ取ることができました。AIをはじめとした新しい領域に対する、今後の展開にも期待しています。本日はありがとうございました!



