ドイツ・ベルリンで開幕、世界注目のイベント「IFA 2025」 第2回
Boseと協業で生まれた、本格仕様&高コスパヘッドホン、新進ブランドBaseusが開発
2025年09月05日 13時00分更新
Baseusは9月4日(現地時間)、ドイツのベルリンで新製品発表会を開催。各国のメディアを招待し、Boseとの協業で生まれた新しいオーディオ製品「INSPIRE」シリーズ3機種を披露した。注目は高音質でありながら、価格がかなり低く抑えられていることである。
INSPIREシリーズには、アクティブノイズキャンセル搭載のヘッドホン「XH1」、イヤーカフ型のオープンイヤーイヤホン「XC1」、スティック形状でノイズキャンセル機能にも対応した「XP1」の3機種がある。いずれも、Boseのサウンド技術(Sound by Bose)を採用。「価格帯を超えた高機能・高音質」が特徴となっている。
充電アクセサリーのブランドからオーディオの世界へ
Baseusはベースアスと読む。海外では巻き取り式のケーブルがついたUSB充電器やモバイルバッテリーが人気で、この分野では世界トップシェアを誇る先駆者的な存在だ。これまでは海外を中心に展開してきたが、量販店の店頭などに目を引くコーナーが設けられ、日本でも黄色と黒の印象的なパッケージを目にする機会が増えている。
投入する製品はバッテリーや充電器、ドッキングステーション、セキュリティカメラなど多岐にわたっている。その新しい注力カテゴリーとして登場したのがオーディオ機器の「INSPIRE」シリーズだ。
Boseとの協業については、1月のCESで発表済み。発表会でも以前から両社の関係性は深く、その過程で生まれた製品であることが紹介されていた。Boseの技術はオーディオ再生の核となるイコライジング機能などに採用されている。音質については一定の水準が担保されていることになるわけだ。
しかし、INSPIREシリーズの特徴はそれだけではなく、Baseusオリジナルの試みも採用しているのが興味深いところだ。例えば「XC1」はイヤーカフ型としては、世界初となるハイブリッド型(ダイナミック型+バランスドアーマチュア型)ドライバーを採用。ヘッドホンの「XH1」もアコースティック面での調整を細かく加えている。
なにより驚かされるのはその価格だ。海外発表ではXH1が149.99ドル、XC1とXP1が129.99ドル。これは同等クラスの仕様を持つ他社製品よりも圧倒的に安い値付けと言える。
INSPIREシリーズの開発に際しては、ユーザーのフィーリングを最優先に考え、そのために必要なテクノロジーをもりこんだということだが、高すぎるハイエンドブランドはユーザーの利益にはならないという考えがあると思われる。手ごろな価格でクオリティは引けを取らないものを作る姿勢はユーザー側から見ても好印象だ。
なお、国内では今秋のリリースとされており、販売価格は未公開。とはいえ、短時間試聴しただけだがサウンドについてもかなり良好で、この機能が1万円台半ば〜2万円前後で手に入るのであれば、「市場に大きな旋風を起こす可能性がありそうだ」と個人的には感じている。

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