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ドイツ・ベルリンで開幕、世界注目のイベント「IFA 2025」 第1回

ThinkPad初の「白モデル」も限定発売が決定です!!

ベルリン現地速報!! Lenovoが世界初8.8型OLEDの携帯ゲーミングPC「Legion Go 2」や画面回転ノートなど23製品を発表

2025年09月05日 15時00分更新

文● みやのプロ(@E_Minazou)編集● ASCII

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 Lenovoは9月4日に、IFA2025開幕を控えるベルリンにて、世界のプレスを集め「Lenovo Innovation World at IFA 2025」を開催、AI戦略と多数の新製品、プロトタイプ製品など23製品を発表した。

 テーマは「AI-powered innovations」で、高性能PC、インテリジェントタブレット、没入型ゲーミングデバイス、そしてモトローラのスマホmotoまで幅広く展開し、「Smarter AI for All」というビジョンのもと、生成AIとハイブリッドインテリジェンスを日常のワークフロー、クリエイティビティ、エンターテインメントへと取り入れていく。

CPUにAMD Ryzen Z2
有機ELディスプレーに大容量バッテリー搭載で最強化
「Legion Go 2」

 コンシューマー向けで一番注目された製品は、「Legion Go 2」だ。CES2025で参考展示されていたが、今回、正式発表となった。新CPUに改良されたTrueStrikeコントローラー、OLEDディスプレイ、バッテリーも増強して持続時間を向上している。

 初代のLegion Goは2023年のIFAで公開され、日本でも同年12月に13万4800円で発売となった。

 Legion Go 2では、AMD Ryzen Z2シリーズ(Ryzen Z2/ Extreme)を搭載し、内蔵GPUはRadeon 890M、8.8インチのOLED(2560×1600/最大144Hz)を採用。メインメモリーは16GB->32GB、SSDは512GB->2TB搭載可能になった。

 Ryzen Z2 Extremeのコア、スレッド数は前世代のZ1 Extremeと同じ8コア16スレッドだが、グラフィックアーキテクチャがRDNA 3→RDNA 3.5へと進化したRadeon 890Mで、GPUコアは12→16基へと強化されている。ベースクロックは2GHzで最高5GHz、TDPは28WでcTDPは15-30Wである。

 ディスプレーは8.8インチというサイズは変わらないが、前モデルのWQXGA IPS液晶 (2560×1600ドット)、144Hzから、OLEDへとアップグレードし、WUXGA (1920×x1200ドット)で144Hz、最高輝度は500nitsとなった。

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上が先代のLegion Go、コントローラー部のデザインが変わっていますね

 着脱可能なLegion TrueStrikeコントローラーは、より人間工学に基づいたライン、よりスムーズな感触、そしてよりスマートなボタンレイアウトで再設計された。また、FPSモードも引き続き搭載されており、右コントローラーを垂直マウスとして使用することで、FPSゲームで自然な操作が可能になる。

 バッテリーは初代の50Whから74Whに増量。インターフェースは初代と同じでUSB4 Type-Cコネクタ×2、マイクロSDカード、オーディオコンボジャックだ。無線はWi-Fi6EとBluetooth5.3を搭載している。

 ボディサイズはタブレット+コントローラーで、初代の 298×40.7×131mmから、295.6×42.25×136.7mmへと微増し、重さは854gから920gへと増加している。

 Ryzen Z2搭載の下位モデルもあり、価格は999ユーロからで、9月発売だ。日本にも早く来てほしいですね!!

世界初の「白いThinkPad」を発売
ThinkPad PシリーズはCoreUltra 200H/HXに

 イベント全体のテーマは「Smarter AI for All」で、サーバーからワークステーション、PC、タブレットにスマホまで製品化している強みを強調した。

 ここからは、発表された順に、プレゼンテーションと新製品情報、タッチ&トライの模様を織り交ぜて紹介していく。

“Lenovoが「Legion

最初にLenovoのSVP&CMOのEmily Ketchen氏が登壇し、今回のテーマを解説。

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続いてIntelligent Devices GroupのPresident、Luca Rossi氏が登壇し、新製品を次々と紹介した。

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Lenovoの全製品一覧は圧巻だ

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IT DirectorのChris Roberts氏はF1でのLenovo製品の活用を解説した。

 製品として最初に発表となったのは、ThnkPad史上初の「ホワイトモデル」だ。「ThinkPad X9 Aura Edition」の限定モデルで、色名称は「Glacier White」。14インチと15.3インチがあり、CPUは最高でCore Ultra 7 268V、メインメモリー32GB、ストレージは1TB搭載。

“Lenovoが「Legion

真っ白だとThinkPadに見えませんね

 価格は14型が1619ユーロから、15型が1759ユーロからで10月から順次発売となる。

 AI対応ワークステーションの「ThinkPad Pシリーズ」 では、
「ThinkPad P1 Gen8」
「ThinkPad P16 Gen3」
「ThinkPad P16v Gen 3」
「ThinkPad P16s Gen 4」
「ThinkPad P14s Gen6」
を発表した。

 P1は16型OLEDでCoreUltra 200HにNVIDIA RTX PRO 2000 Blackwellを搭載。P16も16型OLEDでCPUは200HXで、GPUはRTX PRO 5000 Blackwellを積む。

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「ThinkPad P1 Gen8」

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「ThinkPad P16 Gen3」

 P16vは16型OLEDでCoreUltra 200HにNVIDIA RTX PRO 2000 Blackwell、P16sとP14sは16型と14.5型のOLEDまたはIPSで200HにRTX PRO 1000 Blackwellとなる。

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「ThinkPad P16v Gen 3」

 価格は、P1が2959ユーロからで、P16は2899ユーロ、P16vは1939ユーロ、P16sは1599ユーロ、P14sは1569ユーロで9月以降順次発売となる。

40型湾曲ディスプレー「ThinkVision P40WD-40」
「Thunderbolt 5 スマートドック 7500」

 「ThinkVision P40WD-40」は、39.7インチの曲面型ウルトラワイドディスプレーで、5120x2160ドット、24~120Hzの可変リフレッシュレート、Thunderbolt 4ドッキングステーション機能、省電力設計が特徴。1499ユーロで、11月発売となる。

 「ThinkPad スマートドック」シリーズでは、「Thunderbolt 5 スマートドック 7500」を発表した。は最大120Gbpsの超高速帯域幅を提供し、クラウド経由でのデバイス管理、最大3台の8K60Hzディスプレイと1台の4K60Hzディスプレイを接続でき、PD 3.1は最大180Wをサポートする。価格は399ユーロで、「Thunderbolt 4 スマートドック Gen2 7500」は299ユーロ、「USB4 スマートドック」は229ユーロで10月発売予定だ。

 AI導入を加速させるため、レノボは「AI Fast Start」サービスプログラムを通じ、IntelのAI Assistant Builderを活用したオンデバイスAIアシスタント開発のパイロットを開始。出版、ヘルスケア、金融といった分野において、プライバシー重視かつニーズに合わせたAIソリューションを迅速に展開する支援を行う。

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IntelのClient Computing GroupのSVP&GMであるJim Jhonson氏が登壇。

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Dream WorksのTechnology Communications & Strategic Alliance担当のSVP、Kate Swanborg氏は、ドリームワークスの新作アニメ「The Bad Guys 2」でのLenovoサーバーやワークステーションの活用について解説した。

“Lenovoが「Legion

ここで、冒頭で紹介した「LegiオンGo 2」が登場した

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タッチ&トライでは西川善司さんもLegion Go 2に集中です

“Lenovoが「Legion

別売になりますがGo 2専用のドックはインターフェースが豊富です

Ryzen 9 9000 HXシリーズ搭載のパワフルゲーミングノート
「Legion Pro 7 Gen10」
LOQ初の26Lタワー「LOQ Tower 26ADR10」

 ゲーミングノートでは16型の「Legion Pro 7 Gen10」を発表、最高でRyzen 9955HX3DとGeForce RTX 5080を搭載可能。

 ディスプレーは0.08 ミリ秒の応答時間を備えた16インチ PureSight 240Hz WQXGA OLEDを採用する。価格は2899ユーロで10月発売の予定だ。

 ゲーミングデスクトップではLOQ初の26Lタワー「LOQ Tower 26ADR10」を発表した。AMD Ryzen 8000シリーズとNVIDIA 50シリーズを搭載、サイドパネルがガラスで、カスタマイズ可能なARGBライティングと、十分なアップグレードスペースを備える。999ユーロで10月発売予定だ。

 OLEDのゲーミングモニター「Legion Pro 32UD-10」、「27UD-10」、「27Q-10」の3モデルも発表した。高速リフレッシュレートとLenovo PureSight技術により鮮明な映像を提供する。

 UDの2機種は3480×2160ドット、240Hz、27Qは2560×1440ドットで280Hzで、すべて最高1000nit、コントラスト比は150万:1。価格は順に899、859、599ユーロで、10~11月から順次発売予定だ。

3Dでゲーミングが可能に
「Legion Glasses Gen 2」

 すでに発売中の没入デバイス「Legion Glasses Gen 2」には、無料の3Dモードソフトウェアアップデートが追加された。対応するLegion Go 2やラップトップで20以上のタイトルを3D化して没入型できる。

“Lenovoが「Legion

AMDの Computing &Graphics担当SVP&GMのJack Huynh氏がRyzenとゲーム制作会社でのLenovo製品の活用例を紹介。

“Lenovoが「Legion

MicrosoftのWindows&Devices担当VPのMark Linton氏がLenovoとの協調を解説。

モトローラのAIスマートフォンも発表
「motorola edge 60 neo」
「moto g06」/「moto g06 power」

 「motorola edge 60 neo」は、写真・生産性・日常の使いやすさを高めるオンデバイスAIスイート「moto ai」を搭載する。

 ディスプレーは6.4インチで最高3000ニト、ボディーカラーはPANTONEのFrostbite、Poinciana、Grisailleの3種類だ。

 メインカメラは5000万画素のソニーLYTIA 700Cセンサーで、光学式手振れ補正を搭載。超広角カメラは1300万画素でマクロ撮影が可能。1000万画素の望遠カメラは光学3倍で、最高30倍のデジタルズームが可能だ。フロントカメラは3200万画素。

 moto aiでは、AIとプロの写真家によって調整されたプリセット「シグネチャースタイル」を利用可能で、個性的で統一感のある仕上がりとなる。さらに、動きの激しい瞬間を捉えるアダプティブスタビライゼーション機能により、動画やアクションショットを滑らかで安定した状態で撮影できる。

 強化されたポートレートモードでは、24mm、35mm、50mm、85mm の焦点距離を選択でき、被写体との距離に応じてぼかし効果を調整する。

 moto ai は画像処理だけでなく、Next Move 機能では、レシピや旅程など、ユーザーの画面に表示されているものを認識し、次のステップを提案。

 自動で、Perplexityで探索しAIの検索結果を取得、Microsoft Copilotの回答、Playlist Studioで画面に基づいてカスタム プレイリストを作成、Image Studio10 で生成 AI によりアイデアを画像化し、アバター、ステッカー、壁紙に変換できる。

 バッテリーは5000mAh内蔵で、44時間駆動、68Wのターボ充電で7分間で1日分の充電が可能だ。

 エントリーモデルの「moto g06」と「moto g06 power」では、6.88インチの600ニトのHD+ディスプレーを採用。AI駆動の50MPカメラシステム、Dolby Atmosオーディオ、Googleのかこって検索に対応する。

 「moto g06 power」はその名のとおり、7000mAhの大容量バッテリーを備え、最大2.5日間の使用が可能。両モデルとも最大12GB RAM(RAM Boost対応)と256GBのストレージを搭載する。

“Lenovoが「Legion

右が「motorola edge 60 neo」、左が「moto g06」です

日本にもまもなく上陸?
「Yoga Tab」
「Idea Tab Plus」

 クリエイターやデジタルネイティブ向けに設計された新「Yoga Tab」は、11.1インチの3.2K PureSight Proディスプレイを搭載。CPUはSnapdragon 8 Gen 3で、オンデバイスAIとスケッチからイメージ生成に対応したLenovo Tab Pen Proに対応する。

 「Idea Tab Plus」はCPUがMediaTek Dimensity 6400で、12.1インチ2.5K(2560×1600)ドットLCDを搭載。AIツール(Smart Notes、かこって検索、Gemini連携)を備え、カラフルかつポータブルなデザインが特徴だ。

 日常的なコンテンツ制作を容易にするため、YogaおよびIdeaPadデバイス向けに、AIを活用した画像編集オーバーレイ「FlickLift」を発表。背景除去、被写体の強調、アプリ間作業の効率化を可能にする。

 価格は499ユーロと299ユーロで9月発売予定である。タッチ&トライの担当者によると、日本でも発売の予定があるとか?

ディスプレーが90度回転するコンセプトモデル
「ThinkBook VertiFlex」
ロボットのようなラップトップスタンド
「Lenovo Smart Motion」

 コンセプトモデルとして、「ThinkBook VertiFlex」を発表。14インチの回転式画面とAI対応UIを搭載する。

“Lenovoが「Legion

ASCII.JPを回転させてみた

 「Lenovo Smart Motion」はモーターを内蔵した可動式のラップトップスタンドで、ジェスチャー操作・音声操作・健康に配慮した設計を備える。デモでは、顔認識で、人物を追って、回転、上下動、ティルトを行っていた。

“Lenovoが「Legion

CES2026では、あこがれの「Sphere」でプレスカンファレンスです!!

“Lenovoが「Legion

タッチ&トライでは画面が伸びる「ThinkBook Plus G6 Rollable PC」も触れました

“Lenovoが「Legion

米国やドイツではすでに販売中で、カンファレンスに持ち込んでいるプレスの方もいらっしゃいました

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