MSI「MAG CORELIQUID I360」レビュー
猛暑上等!ゲーミングPCの温度を2万円でここまで下げられる価格以上の満足度。CPUクーラーは夏に買うのがベストな理由を教えます
AMD AM5/4については2つの方法がある。ひとつは標準ブラケットを利用する方法。AMD AM5/4マザーボードではおなじみ、ツメ付きの黒いCPUクーラー固定パーツを取り外し、標準バックプレートのネジ穴にAMD CPU用スタンドオフ(4本)を立て、ナット(4つ)で固定する。もうひとつは黒い固定パーツをそのまま利用する方法。標準ブラケットにAMD CPU用の追加パーツを装着(ネジ4つ)することで、AMD CPUにおける標準的なCPUクーラー装着方法であるツメに引っ掛けて固定が可能になる。工数を数えたところこの装着方法がもっとも少ない手間で組み込める。
これらアクセサリーだが、観音開き型のブリスターパックに収納されている。これを開くとおよそ左がAMD CPU用、右がIntel CPU用部品。空きスペースにグリスなどが入った格好だ。フタはシールになっていて、それぞれ刻印があるので判別しやすい。
こうしたアクセサリーはジッパーバッグ入りが一般的。ケース用ネジとファン用ネジがひとつのジッパーバッグに入っていて、まず選別からはじめなければならないこともよくあることだ。なお、とくに小さなネジ、ワッシャーについてはジッパーバッグ入りなのでブリスターを開けた瞬間に飛散するといったこともない。とにかく親切設計が好印象。余剰部品の保管もしやすいと思われる。
ほか、ラジエータのファンの側面をカバーするプレートも付属する。そこまで大げさな装飾はなくフラットなプレートだが、ファンのフレーム部分の造形や固定ネジを隠せるのでよりスマートに見せることが可能だ。
実際にホワイトバージョンで組んだイメージがこちら
「MAG CORELIQUID I360」自体は、一部背面コネクタ「Project Zero」紹介記事でも組み込んだ写真を掲載しているが、せっかくなのでこの記事ではLEDの光り方についても複数カットでご覧いただければと思う。
「MAG CORELIQUID I360」を実測。作例を組んで実用性能を見てみよう
それでは肝心の冷却性能を確認しよう。用いるCPUはCore Ultra世代なので第14世代Coreほど爆熱ではないにせよそれなりの熱量だ。しっかり冷やしきれるかどうか見てみよう。
検証構成は以下のとおりだ。
| CPU | Core Ultra 7 265K |
|---|---|
| マザーボード | PRO Z890-S WIFI PZ |
| メモリ | 16GB×2 |
| SSD | 2TB |
| CPUクーラー | MAG CORELIQUID I360 WHITE |
| ビデオカード | GeForce RTX 5080 16G GAMING TRIO OC WHITE |
| 電源ユニット | MAG A850GL PCIE5 WHITE |
| ケース | MPG VELOX 300R AIRFLOW PZ WHITE |
今回、よくあるCPUクーラーレビューのバラック状態とはせず、PCケース「MPG VELOX 300R AIRFLOW PZ / WHITE」と組み合わせている。マザーボードが背面コネクタ「Project Zero」モデルなのでベンチマーク台に載らなかったというのが理由だ。そのため、CPUクーラーの最大性能を測る(比較する)というよりは、実際に組み込んでの性能目安として見ていただきたい。なお、CPUの電力設定はPL1&PL2とも125Wの定格、MSI Center上ではAI Engineで「パフォーマンス」設定にしている。ほか計測時の室温は28℃、暗騒音は30dB以下だ。











