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HTC、49g以下のAIスマートグラス「VIVE Eagle」発表 ChatGPTとも連携

2025年08月15日 19時25分更新

文● サクラダ 編集●飯島恵里子/ASCII

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 HTCは8月14日(現地時間)、AIを搭載したスマートグラス「VIVE Eagle」を発表。音楽再生や音声アシスタント、スマート撮影、写真ベースの翻訳といった機能をスタイリッシュなフレームに搭載し、日常使いのスマートアイウェアに大胆な新しいビジョンをもたらすとうたう。

音声で撮る、訳す、聴く。日常に溶け込むAIメガネ

 VIVE Eagleは、日常生活での利用を想定して設計されている。旅行先でメニューを翻訳したり、街中でふとした瞬間を撮影したり、公共の場でハンズフリーで通話したりと、スクリーンや手を使うことなく、視覚と音声による自然な対話を実現する。ミニマルなデザインの内部にAIコンピューティング機能や音声対話機能を搭載しながら、重量は49g以下に抑えられている。調整可能なノーズパッドや人間工学に基づいたテンプル(つる)により、一日中快適な装着感を追求。レンズにはZEISS製のUVカットレンズを採用し、クリアな視界を確保した。

 オーディオ機能には、耳を塞がないオープンイヤー設計を採用。大型の音響ドライバーと仮想低音強調技術により、音漏れを最小限に抑えながら豊かで広がりのあるサウンドを提供する。耳道を圧迫しないため、周囲の音を認識しながら安全に音楽や音声案内を聞くことが可能だ。

 カメラは1200万画素の超広角カメラを搭載し、HTC独自の音声アシスタント「VIVE AI」と連携する。VIVE AIはOpenAIのChatGPTやGoogle Geminiといった主要なAIプラットフォームをサポート。「ヘイVIVE、写真を撮って」といった簡単な音声コマンドで見たままの風景を一人称視点で手軽に記録できる。写真撮影や音楽再生のほかにも、リマインダーの録音やメモ作成、レストランの検索なども音声だけで完結する。

 さらに、カメラで撮影した内容を音声に翻訳するリアルタイム翻訳機能を備え、13言語に対応する。アプリを開いたりスマートフォンを取り出したりすることなく、言語の壁を取り払うことができる。対応言語は、アラビア語、中国語(繁体字)、英語、フランス語、ドイツ語、ギリシャ語、イタリア語、日本語、ポルトガル語、スペイン語、韓国語、タイ語、トルコ語。

 バッテリー容量は235mAhで、最大36時間の待機、約4.5時間の連続音楽再生が可能だ。10分間の充電で最大50%まで充電できる磁気式の急速充電にも対応し、外出先でもモバイルバッテリーやスマートフォンから手軽に充電できる。

 プライバシー保護にも配慮した設計となっており、すべてのユーザーデータはデバイス上にローカルで保存され、AIモデルのトレーニングなどに使用されることはない。第三者のAIを利用する際もデータは匿名化される。データ保護には軍事レベルのAES-256暗号化を採用。また、写真やビデオの撮影中にはLEDインジケーターが点灯し、メガネが取り外されたり、ライトが遮られたりすると録画が自動的に無効になる仕組みで、ユーザーと周囲の人々のプライバシーを尊重する。

 VIVE Eagleはまず台湾で発売され、8月14日から予約注文を開始した。価格は1万5600台湾ドル(およそ7万6400円)。カラーはベリー、コーヒー、グレー、ブラックの4色展開となる。

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