EV充電器が家電量販店で買える? 販売はPCパーツのMSI? 情報量が多すぎるのでMSIにいろいろ聞いてきた
集合住宅・法人向け戦略と認証の難しさ
MSIのEV充電器は屋外設置を想定し、前述のとおりIP55規格の防水・防塵性能を備えている。台風程度の雨風であれば問題なく使用できる。
東京都など一部地域では、新築マンションへのEV充電器設置が義務化されつつある。MSIは、こうした集合住宅や法人向けの市場展開も視野に入れているが、日本での補助金適用には特定の認証取得が必要である。現在、MSIはこの認証取得に向けて試験を進行しており、将来的には運営会社との提携も積極的に検討しているとした。
設置工事については、量販店の提携業者やMSIが契約した設置業者を利用することを推奨している。現在、MSIと契約している設置業者は都市部を中心に4~5社であるが、今後全国へと拡大していく予定だ。
製品保証は標準で2年間だが、MSIメンバーに登録することで3年間に延長される。メンバー登録は無料で、製品のシリアルナンバーを登録する。
日本のEV市場はまだ発展途上であるため、まずは製品の認知度向上を最優先とするそうだ。今後は個人向けだけでなく、法人向けの展開も強化し、段階的に市場を広げていく計画と、林さんは語った。
MSIが手がけるEV充電器の将来への展望
現在発売されている6kWの普通充電器の価格は平均して15~20万程度。EV Lifeは本体価格が14万9800円、設置用のスタンドが別売で約6万円、設置工事費用が約10~15万円程度。
他社の6kW普通充電器よりも安価なだけでなく、管理アプリも利用できるのがEV Lifeの強みだ。電気代はそのままで充電時間が半分となるMSIの6kW普通充電器は、タイパを気にする人にとって福音となる1台だろう。
MSIはEV Lifeを皮切りに、続々とEV向け充電器をリリースする計画を立てている。そして、将来は急速充電器の分野にも踏み込んでいく予定とのこと。PCもEV充電器も、MSIのこれからに注目だ。



