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新清士の「メタバース・プレゼンス」 第118回

AIの「ASMRボイス」に脳ゾワゾワ 合成音声の進化と、収益化への課題

2025年08月04日 07時00分更新

文● 新清士

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AI音声合成アプリ「Aivis Speech」の画面

 AI音声合成プロジェクトの「Aivis Project」が7月23日に、「Aivis Cloud API」のベータ提供を開始しました。LLMと連携させて、15文字換算で最速で0.3秒未満で応答を得られるという反応速度を実現しているとしています。応答速度の速さは、AIキャラクターとの音声での自然なやり取りをする上で、重要な要素です。

無料で使える音声合成「Aivis Project」

 ニケちゃんさんが開発中の「AITuberKit」が早速対応したため、API接続をして試してみました。LLMはグーグルの「Gemini 2.5 Flash」をAPI接続して、東京の天気について会話をしています。実際、応答は速く、話してからほとんど間を開けずに返答が返ってきます。感覚的にはGrokの「Ani」と話しているときと、あまり差を感じません。

 現在はテストを兼ねて、無料で提供されていますが、いずれは課金が開始されると見られています。Aivis ProjectはスタートアップのJPchainが開発していたものが、5月にWalkersに事業譲渡され財務基盤を整えました。サービスがほぼ無料で利用できる状態のため、今後の重要な収益の柱として期待されているでしょう。

△AITuber-Kitに繋いで話しているところ。筆者の音声は録音されていないが、実際にはマイクで語りかけている。

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