筆者が日常的に使っているデスクトップPCの内蔵SSDが、いつの間にか容量ギリギリの状態になってきた。加えて、クラウドストレージの代表格であるDropboxも、写真フォルダだけで肥大化し続けており、もはやゴミ箱状態だ。
古い写真や動画を削除する手間と時間は惜しい。しかし無限にストレージが増えるわけでもない。そんな悩みを一気に片付けようと、PC内蔵SSDとクラウドのデータを同時にバックアップ可能な「SSDお立ち台」(Docking Station)の導入を決断した。
見た目インパクト大で安価で、性能はそこそこ
そんなM.2 SSDのお立ち台を探した
ストレージの外付けといえば、かつてはパソコンに内蔵のHDDをUSB接続するケースやアダプタが流行ったことがあった。いや今も流行っているのかもしれない。今回の「SSDお立ち台」も基本的な構造やコンセプトは同じだが中身は時代に即した進化系だ。筆者が重視したのは、以下の3点。
1. 自己満足型見た目のインパクト
2. 安価で設定が簡単なこと
3. 性能は“そこそこ”で十分
選んだのは、GRAUGEARの「M.2 NVMe / SATA SSDドッキングステーション(型番:G-M2DK-AC-10G)」。アクリルの円筒型カバーと内蔵ファン、そして稼働時に怪しく光るブルーLEDが特徴で、見た目のインパクトは完全に“ガジェット好き殺し”仕様だ。価格は安価でAmazon.co.jpで4590円。
接続インターフェースはUSB 3.2 Gen2(10Gbps)で、NVMeおよびSATA両対応。M/Bキーや2230~22110の各種サイズに対応する柔軟性も兼ね備えている。
基板直差しの簡易アダプタより、ケーブル経由でPCと接続する構造のため取り回しが良く、冷却機構も付属している点が大きなメリット。デメリットとしては、NVMe SSDのフルスピード(理論値7000MB/sなど)は発揮できないことだが、外部保存用途であれば10Gbpsで十分実用的だ。
2倍ほどの出費を覚悟できるならさらなる高速転送に対応した同型の上位モデルもあったが、重視項目の2と3に反する。今回はそこまでは要らない。
手元にあったM.2 SSDは短くてインパクト小
より一般的な2280のSSDまで衝動買い
最初は安易に以前購入してそれほど出番の無かったSharge社製M.2 2230のSSDを流用してみようと姑息なことを考えた。コンパクトで高速だが、お立ち台に挿すと妙に“短くて寂しい”。重視項目の1に反する。せっかくの円筒アクリルが活かされない。
そこで、Amazon.co.jpで高さが80mmの2280サイズのSSDを追加衝動買い。選んだのはWestern Digital製の「WD Black SN7100」1TBモデル。シーケンシャルリード最大7250MB/sの高性能モデルで、価格は1万2039円。円筒の中にスッと収まる様はまさにターミネーターの腕みたいな“展示品”。視覚的にも満足度が高い。筆者的には重視項目の1をクリアできた。
実際にCrystalDiskMarkで速度を計測してみたところ、Readで最大1057MB/s、Writeで855MB/sとまずまずの数値。USB 3.2 Gen2の性能限界に近い結果だ。もちろん、内蔵NVMe SSDと比べれば速度は落ちるが、外部バックアップストレージとしては必要十分。PC本体へのストレスも軽減されるし、何より冷却ファン付きの構造とLEDライティングが所有欲を満たしてくれる。

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