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Stable Diffusion入門 from Thailand 第31回

“残念じゃない美少女イラスト”ができた! お絵描きAIツール4選【アニメ絵にも対応】

2025年08月04日 17時00分更新

文● 田口和裕

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線を引くだけでアニメイラストが作成できる!

 Akumaは、手描きのラフな線に合わせて、AIがアニメ風のキャラクターをリアルタイムで仕上げてくれるお絵描き支援ツール。左側のキャンバスに手描きでラフを描くだけで、右側の黒いエリアにAIが補完したイラストがリアルタイムで表示される。

 このツールでは、最初にプロンプト(テキスト)でキャラクターの特徴を指定する必要がある。たとえば性別や髪型、服装、ポーズ、雰囲気など。日本語でもある程度は動作するが、より思いどおりの出力を得たいなら英語で入力したほうが安定する。プロンプトの例はこんな感じ:

プロンプト例:cute anime girl, long hair, blue eyes, school uniform

 画面下部のプロンプト入力欄にプロンプトを入力、さらにその下のバーでAIの強さを調節できる。

 画面左側のツールバーには、ペンツールや消しゴムツールといったおなじみのツールやカラーパレットが配置されている。

 線を描くたびに補完がすぐ反映されるので、「ちょっと描いてすぐ確認」がテンポよく繰り返せる。描いては見る、を迷わず繰り返せるのが楽しい。

2025年7月のアップデートで追加された主な機能

・リアルタイム生成の品質が大幅向上(従来比で4倍)
 補完された顔のバランスや髪の流れ、服のしわなどがより自然で滑らかになり、完成画像のクオリティが一段と高くなった。

・画像のドラッグ&ドロップ対応
 既存の画像をキャンバスに直接配置し、その上に線を描くことで、AIが元画像を参照しながら補完してくれるようになった。構図や色味を手がかりに使いたいときに便利。

左側にお手本となる画像をドラッグ&ドロップで配置

・着せ替え機能の追加
 キャラクターの上から衣装を描き足すと、そのままAIがリアルタイムで着せ替えたように処理してくれる。ポーズをそのまま活かして衣装だけ変える用途に向いている。

実際に描いている様子

 実際にAkumaで描いている様子を動画で見てみよう。左側のキャンバスにラフを描くたびに、右側にアニメ風のキャラクターが補完されていくのがわかるはずだ。ただし、筆者は普段入力デバイスにトラックボールを使用しているのだが、スムーズに線を引くのが難しかった。ペンタブとは言わないがせめてマウスかトラックパッドにしたほうがよさそうだ。

利用条件など

 生成された画像はダウンロード可能で商用利用もOK(生成物の権利は利用者側に帰属)。一応無料プランでも使えるが生成枚数には制限がある。有料プランは月額10ドル~から。

 また、別途ポイントの購入も可能。サブスクライブするほどではないが一度この機能を試してみたいといった用途ならこの480円のプランがおすすめだ。

 ただ、使ってみた印象としては、当初期待していたような「自分の描いた線をAIがアーティスティックに補ってくれる」感じではなかった。どちらかというと、「描いた線をガイドにして、あらかじめ学習された既存のイラスト要素を当てはめてくる」ような挙動に近い。スケッチをベースにした自由な描き込みというより、「線を引いて指示することでパーツを構成する」ような感覚に近い。

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