Type-A端子があるのも実は結構うれしい点
また、USB Type-Aポートも備えていることは地味ながらも大きな利点である。多くのガジェット類、たとえば安価なスマートウォッチやハンディファン、USBライトなどはType-Cには対応しておらず、Aポートからの電力供給が必須という製品も少なくない。本製品はそうした「非インテリジェント機器」のニーズにも応えられる柔軟性を持っている。
さらに本製品はPSE認証済み。これは日本国内で販売される電気製品に求められる安全基準を満たしていることを意味し、100~240Vのマルチボルテージ対応で海外でも使用可能だ。
今後、充電規格はUSB PDへとますます統一が進んでいくだろう。とはいえ、依然としてType-AケーブルやmicroUSB端子を使用する機器も多く存在しており、「完全なるPD時代」はもう少し先になると考えられる。今後登場するであろうスマートグラスやウェアラブル機器の中には、非インテリジェントな小型充電方式を採用するものもまだあるかもしれない。
将来的には「空間伝送型の充電」つまり数メートル離れた場所からでも電力供給ができるワイヤレス給電の技術が主流となる可能性もある。だが現時点では、熱損失の多いQi(ワイヤレス充電)方式ですら、そのエネルギー効率の低さから環境負荷の面で疑問視されている。
PDやQCに加え、今後はSamsungの「Super Fast Charging」、OPPOの「VOOC」、シャオミの「HyperCharge」なども市場を牽引していくだろう。そのような群雄割拠の中で、税込770円という価格で手に入るダイソーのPD+QC充電器は、戦略的にも大いに評価されるべき製品である。

今回の衝動買い
・超速充電器
・価格 770円
・購入 ダイソー
T教授
日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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