月額30ドル(4500円)で画像も動画も生成できる
もうひとつ大きいのは、値段の魅力です。Midjourneyはこれまでの動画AIサービスよりも安いことをアピールしています。
Midjourneyは、料金プランによって使える計算量が決まっています。月額30ドル(4500円)のスタンダードプランでは、月15時間分の静止画の生成が認められています。これは約900枚に該当します。時間数がオーバーした場合、スタンダードプラン以上では「リラックスモード」に移り、生成時間が長くなるものの、無制限に生成することができるようになります。Midjourneyの説明では、動画生成は画像生成に比べて約8倍の計算量に該当するとしているため、そのまま適応すると動画112回分に相当します。
これをトータルコストとしてまとめなおすと以下のようになります。Midjourney Videoで1回の生成で生み出される20秒(5秒x4)の前提だと、1秒あたりコストは他社に比べて4分の1近くになり、たしかに格安です。
ただし注意が必要なのは、他サービスで1回しか生成しない場合には、必ず20秒生成するMidjourneyの方が割高になることもあります。また、現時点では高解像度での生成には対応していません(今夏に対応すると予告されています)。ただ、他サービスでも、常に1回で満足の動画が出ることは少ないので、やはり価格優位性はあります。
月60ドル(9000円)のプロプランでは、30時間分の計算量が提供され、それを使い切ると、動画でもリラックスモードを使うことができる、無制限モードも用意されています。
Midjourney Videoの注目度の高さは、グーグルトレンドでその一端を垣間見ることができます。グーグルの動画生成AI「Veo3」はリリースされた直後にその高い性能が注目を集めましたが、月額3万6400円の「Google AI Ultraプラン」加入がほぼ前提となっていることもあり、話題としては落ち着きつつあると言えます。Midjourney Videoは発表直後から、Veo3を上回る注目を得ています。
Midjourney Videoの面白い使い方も模索が始まっています。アーティストの852話さんが発表したのは、自分で作ったキャラクター画像と実写画像を組み合わせ、Midjourneyに読み込んで動画を作成する手法です。画風の違った画像がなじんだ動画が作成できています。Midjourneyの画風適応力の幅広さを利用して、単に動画を作るだけでなく、それを利用することで、新しい表現方法を作り出すことができるというわけです。
2枚目 ちょっとした絵を描く
— 852話(hakoniwa) (@8co28) June 26, 2025
3枚目 フリーの写真(自分で取ったやつでもいい)を用意する
4枚目 重ねる
1枚目 実写背景にイラストが載ったものをnijijourneyで動かす
コレ凄いカワイイので皆やるといいよ pic.twitter.com/OB3xsb2mk1
▲852話さんの手法を試した作例。白黒のキャラクターも、背景も、どちらもMidjourneyで作成し、Photoshopで合成した後に、Midjourney Videoで動かしている

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