AI丸投げのゲーム開発が超楽しい　誰もがプログラムを作る時代は確実に来る

2025年06月30日 07時00分更新

文● 新清士

最初はChatGPTに開発してもらった

　とはいえ、筆者はClaude Codeを使ったことはなく、何をすればいいのかわかりません。使用可能量の限界から、100ドルのMaxプラン以上を使わないと十分に使うのが難しいという話もあり、いきなり始めるにはハードルが高いと感じました。

　そこでまず、プログラミング能力が高いというChatGPT（GPT-4.1）に、gimuさんの投稿のスクリーンショットを送り、同じようなことを実現するにはどうすればいいかと相談したところ、やることを整理して提示してくれました。Claude Codeを使わなくとも、ChatGPTでコードを作成し、それを貼り付けて動かすだけで作れるというのです。特に、複雑な環境も必要ないとのことでした。そのため、まずはChatGPTだけで作成してみることにしました。

ChatGPT（GPT-4.1）がまとめてくれた開発概要

　では、適当な1分で終わるサンプルシナリオを作るようにChatGPTに指示したところ、「夏空の約束」というタイトルで、主人公とミカというキャラとのやり取りの簡単なシナリオを作ってきました。

　それでさっそく作りはじめるのですが、Webプログラミングの知識がまったくないので、「Next.js」や「TypeScriptコード」が何を意味しているのかがわかりません。わからないことは片っ端からChatGPTに聞いていくことで、Next.jsはWebアプリの構築に使われるJavaScriptフレームワークのことだとか、TypeScriptとはプログラミング言語だといったことを初めて理解できました。その後、フォルダ指定の場所から、構成方法、必要なもののインストール手順などを次々に説明してくれるので、その手順をそのまま実行していきました。

ChatGPTが出してきた作成手順

　コードが生成されるので、index.tsxというファイルを作成して、そこにコピペします。最初はエラーが出ますが、そもそも、それが何を意味するエラーなのかもわからないので、エラーをそのままChatGPTに貼り付けます。Next.jsプロジェクトの初期化をしたり、"use client\"という一文を追加したりするように指示が出るので、それをやっていきます。最終的には2時間程度で、ローカル環境で動作するところまでは達成することができました。

　ただ、最初のバージョンはあまりにも単純だったので、シナリオをふくらませ、セリフを増やしたりして、動作を確認していきました。あとは、素材の追加です。キャラクターの顔は画像生成AI「FramePack-eichi」（動画生成AI「FramePack」の拡張版）で表情差分のバリエーションを作って、そこからピックアップ。背景画像は、画像生成サービス「Midjourney」で屋上の1枚絵を生成します。キャラクターの音声はDMMグループの音声生成サービス「にじボイス」で、BGMは音楽生成AIの「Suno」でそれぞれ生成しました。

　これをネットに公開するにはどうすればいいのかと聞いたら、「Vercelというホスティングサービスがある。まずGitHubにリポジトリを作ってくれ」と言われました。筆者の本職では会社のプロジェクトの一部にGitHubを使っていて、「Github Desktop」をインストールしてあるので、個人用アカウントを別途作成してアップロードしました。

　それからVercelにもアカウントを作り、実際に転送してみると、URLが発行されて動かせるようになりました。Vercelはの開発会社のホスティングサービスですが、GitHubで作った環境を無料で100GBまでアップロードできるようです。ここも設定に最初は苦労しましたが、詰まったらすべてChatGPTに聞いて対処していきました。