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導入した白十字会が語る「全員周知」「正確さ」「スピード」「記録」の効果

もう導入1700社突破!? 「LINE WORKSラジャー」がはたらく現場で受け入れられる理由がわかった

2025年12月12日 09時00分更新

文● 柳谷智宣 編集●MOVIEW 清水

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後で改善点を議論できる、文字起こしされた記録は重要

 続いて、白十字会で実際にラジャーが使われている具体的なシーンが4つ紹介された。

 まずは、施設の利用者を車で迎えに行き、駐車場に到着したスタッフが、車から施設内へ利用者を連れて行く際に介助の応援を求める場面。施設と駐車場は離れており、何らかの通信手段が必要となる。ラジャーなら施設内にいる全スタッフに一斉に呼びかけ、手が空いているスタッフが「はい、これから行きます」と即座に応答できる。

「電話だと相手のスタッフが対応中で出れなかったりとか、繋がっても手が離せないという状況もあり得ます。空いてるスタッフを施設内で大声を出して探することもあります。ラジャーによって全員周知がワンタッチでできることによって、その1回で手が空いてる人に協力をお願いすることができるので、結果的にスピードアップにもなります」(村上氏)

駐車場から手助けを呼ぶ際にラジャーを利用

 「サービス担当者会議」を行う際もラジャーが活躍する。ケアマネージャーが中心となり、利用者やその家族、医師、看護師などが集まってケアプランを決定するもので、法令で義務付けられている重要な会議だ。とは言え、関係者全員が同席できるとは限らない。

 会議中に、その場にいないリハビリ担当者に利用者の状況を確認したい、といった場面でラジャーを利用し、施設にいるスタッフに音声で問い合わせることができるのだ。

 現場で会議に参加しているスタッフでわからないことも、施設にいるスタッフなら知っている、ということは少なくなく、その場ですぐに解決したり、議論を進行したりできると、利用者や家族に安心してもらえるそう。正確な情報伝達と、やり取りが記録として残る点が、情報の正確性が求められる医療現場で大きな強みとなっている。

会議の現場に参加できない人にラジャーで気軽に質問できる

 また、利用者が突然体調を崩したり、立てなくなったりした場合、近くのスタッフは利用者を支えるため両手がふさがり、電話をかけることすらできない。そんな時も、片手で操作できるラジャーがあれば、即座に応援を要請できる。

 さらに、ラジャーの価値は緊急対応時だけにとどまらない。音声のやり取りがすべてテキストで記録されるため、対応後に「その時の対応は適切だったか」「マニュアルに改善点はないか」を客観的に振り返ることができるのだ。

「後から振り返ってみる改善点を議論するということは、結果的に患者さんの満足度を向上できます。スタッフ1人1人の成長や教育機会の創出とにもつながります。ラジャーで話した内容がしっかり文字で記録されるっていうことが、非常に便利で重要だと考えています」(村上氏)

 声という、これまで消えていた情報がデータとして蓄積され、業務改善や教育のための貴重な資産となるという。

 4つ目の利用シーンでは、利用者の自宅へ送迎に行ったスタッフから、「ピンポンを押しても反応がない」という緊迫した報告が入る。さらに、次の送迎先に遅れることや、代わりのスタッフの手配も同時に相談しなければならない。このような複雑で判断が難しい状況でも、ラジャーがあれば施設とリアルタイムで連携し、チームで対応策を練ることができる。

「当然、何もせず送迎をやめるわけにはいきません。こういった状況は1人で判断するのがとても難しく、施設のスタッフに確認を取りたい場面です。」(田中氏)

イレギュラー対応時にも複数の関係者とスピーディにコミュニケーションできる

 これらの活用シーンを支えるのが、LINE WORKSラジャーの核となるAI技術だ。特に文字起こしの精度は、小田切氏が最もこだわったポイントだという。

「自社開発したAIを日本語に特化して学習をさせています。やはり、文字起こしの高い精度は、我々のこだわりの結果が出ているのだと思っています。声のコミュニケーションでも、あたかも文字を打って入力したかのように文字起こしできるというところにはかなりこだわっています。あーとかえーといった言い淀みを除去したり、句読点を自動的な付与するなど、生々しい人間の声をチャットに近い綺麗な文章に寄せる技術を使っています」(小田切氏)

LINE WORKS 事業企画本部 ラジャー事業リード 小田切悠将氏

ラジャーがもたらす現場の業務改善とDX推進

 白十字会では今後、通所リハビリ施設だけでなく、さらなる活用を検討している。

「心臓カテーテルなどの手術では、手術室と操作室とのコミュニケーションが非常に重要なのですが、鉛のガラスで仕切られており、声が届きにくい状況です。手術中は携帯を触ることができません。そこで、執刀医やスタッフがBluetoothのイヤホンを装着して、ラジャーで連携を図ろうと考えております」(村上氏)

 その他、患者を手術や検査に連れて行く際、ナースステーションから看護師への連絡にラジャーとLINE WORKSを連携させて使うなど、臨機応変に音声とテキストを使い分けることで、さらなる業務効率化を期待しているという。

 LINE WORKSラジャーの可能性は医療・介護分野にとどまらない。小田切氏は、API連携による機能拡張を計画しており、見守りセンサーからの通知をラジャーで受け取ったり、自動車ディーラーで顧客の来店を知らせたりといった、様々な業務特化型の使い方が可能になると語った。

 声のやり取りという、これまで業務フローからこぼれ落ち、消えてしまっていた情報をデータ化し、資産として活用する。LINE WORKSラジャーは、単なるコミュニケーションツールではなく、現場の業務改善とDXを加速させる強力なプラットフォームとして、今後さらに多くの現場を変革していくに違いない。制限付きだがフリープランも用意されているので、興味を持ったなら、まずは触ってみることをお勧めする。

 この講演『導入社1700社突破! リアルユーザーに聞く、「LINE WORKSラジャー」が選ばれるワケ』のアーカイブ動画はこちらで見ることができます。

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