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たまに役立つセキュリティ豆知識 第75回

日本の街が3Dデータになったら何に使いたい?

現実を仮想空間に反映する「デジタルツイン」ってなに?

2025年06月09日 18時00分更新

文● せきゅラボ

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デジタルツインって?

現実で採ったデータを仮想空間にフィードバック!?

Q:「デジタルツイン」ってなに?

A:現実世界にある「モノ」や「システム」を仮想空間上にリアルタイムで再現したモデルのこと。

 現実の「双子(ツイン)」が仮想空間に存在し、現実世界と連動していると捉えることができる。

 具体的には、「現実世界の“工場の機械”」から各種センサーや機器の情報を収集し、その値を「仮想空間に作成した“工場の機械の3Dモデル”」に反映することでリアルタイム監視を実現する例が挙げられる。そのほか、自動車に取り付けた各種センサー情報をもとに、仮想空間で運用のシミュレーションをする、といったことも可能だ。

 特に注目されているのが「都市のデジタルツイン」。都市部の建物、道路、交通、人流、自然環境などを仮想空間上でリアルタイムに再現・シミュレーションできるモデルを作成して中長期の都市計画に用いられるほか、地震や火災、洪水といった災害時の被害予測および防災対策計画の立案などにも利用される。

 なお現在、国土交通省が主導する「Project PLATEAU(プラトー)」では日本全国・約250都市の3Dモデル化が進行中だ。同プロジェクトの3Dモデルはオープンデータ化されており、それらを活用してさまざまな都市のデジタルツイン事業が全国の地方公共団体や民間事業社との連携によって進められている。

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