ヤマハは5月27日、新しい企業向けギガアクセスVPNルーター『RTX840』を発表した。この製品は、従来モデル『RTX830』の後継として、性能を大幅に向上させ、ローカルブレイクアウト対応を実現し、8月に発売される。価格は121,000円。
RTX840は、従来モデルよりも4倍のRAMを搭載し、NATおよび動的フィルターの最大セッション数を65,534から150,000へと大幅に増強。また、TCPコネクションの処理性能も約30%向上しているという。これにより、クラウドサービスが多様化しつつある現代の通信環境下でも、安定したネットワークを提供する。さらに、管理者の負担を減らすために、センタールーターを経由せず、直接インターネットに接続できるローカルブレイクアウト機能を標準搭載。
RTX840は様々な通信回線に対応し、FTTHやADSL、IP-VPN網などに接続可能だ。加えて、環境に優しい省エネ設計を採用しており、未使用LANポートのシャットダウンや、microSDスロット/USBポートの停止も可能で、省エネルギー性能を強化している。また、ヤマハの「JC-STAR」レベル1に適合予定で、高い安全性と長期的なセキュリティリスクの低減を確保する。
ヤマハのRTXシリーズの伝統を引き継ぎながら、性能と機能を向上させた『RTX840』は、デジタルトランスフォーメーション時代の企業ネットワークにおいて不可欠なツールとなることが期待される。
