最先端の試みを数多く採用
時代はインフルエンサーか……
今回の取材で、日本にはない新しい試みにも出会いました。それがオフィシャルのインフルエンサーです。トヨタのブースでは、おそろいのポロシャツを着たインフルエンサーが、何人も並んでスマートフォンを相手に、クルマの解説を動画配信していたのです。これは昨年、インドネシアのモーターショーでも見られた新しいプロモーションの手法です。そのうち、日本でも採用されるのではないでしょうか(ほかのジャンルではすでに採用されているかもしれません)。
また、BYDのブースでは、ゲーム「黒神話:悟空」とタイアップした孫悟空と出会いました。さらに古代中国風(ゲームモチーフ?)のカスタム車と、古代中国風のコスプレの人も用意され、ゲームの世界観が演出されていました。
また、ソニーのブースでは、漫画をモチーフにしたコスプレとカスタム車が展示されていました。こうした新しい手法は、日本でもそのうち……と思いましたが、痛車やコスプレはむしろ日本のお家芸ですね。
今回の上海モーターショー取材は、7年ぶりということで、いろいろなモノや事が変化していて、驚くことばかりでした。とにかく中国自動車メーカーの進化と、市場の変化の大きさには驚かされ、中国の底力を感じることのできる取材となったのでした。
筆者紹介:鈴木ケンイチ
1966年9月15日生まれ。茨城県出身。国学院大学卒。大学卒業後に一般誌/女性誌/PR誌/書籍を制作する編集プロダクションに勤務。28歳で独立。徐々に自動車関連のフィールドへ。2003年にJAF公式戦ワンメイクレース(マツダ・ロードスター・パーティレース)に参戦。新車紹介から人物取材、メカニカルなレポートまで幅広く対応。見えにくい、エンジニアリングやコンセプト、魅力などを“分かりやすく”“深く”説明することをモットーにする。
最近は新技術や環境関係に注目。年間3~4回の海外モーターショー取材を実施。毎月1回のSA/PAの食べ歩き取材を10年ほど継続中。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 自動車技術会会員 環境社会検定試験(ECO検定)。
























