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Google NotebookLM、AI音声概要が日本語対応! 長文資料も“聞く”時代へ

2025年04月30日 11時10分更新

文● サクラダ 編集●飯島恵里子/ASCII

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 グーグルは4月30日、AIノートアプリ「NotebookLM」の音声概要機能(Audio Overviews)が、日本語を含む50以上の言語で利用可能になったと発表した。2024年から200以上の国と地域で提供されているNotebookLMだが、今回のアップデートにより、さらに多くのユーザーがその恩恵を受けられるようになる。

アップロード資料がAIポッドキャストに

 音声概要は、ユーザーがアップロードしたPDFやテキストファイルなどの資料をもとに、内容を要約した音声コンテンツを生成する機能だ。まるでパーソナライズされたポッドキャストを聞くように、資料の内容を耳からインプットできる。英語版の提供開始当初から、そのユニークな機能は多くの注目を集めていた。

 今回の多言語対応は、最新のマルチモーダルAI技術と「Gemini 2.5 Pro」のネイティブ音声処理能力によって実現されたという。これにより、単にテキストを読み上げるだけでなく、より自然で魅力的な音声概要が生成される。生成される音声の言語は、ユーザーのGoogleアカウントの言語設定に依存するが、NotebookLMの設定から出力言語を自由に変更することも可能だ。これにより、例えば日本語の資料から英語の音声概要を生成したり、その逆もできる。

 この機能は、情報収集や学習のあり方を大きく変える可能性を秘めている。例えば、あるテーマについて様々な言語で書かれた資料を集めた場合でも、NotebookLMにアップロードし、自分が理解しやすい言語で音声概要を生成すれば、言語の壁を越えて効率的に情報を吸収できる。グーグルは、アマゾンの熱帯雨林について学ぶ授業を例に挙げ、ポルトガル語のドキュメンタリー、スペイン語の論文、英語のレポートといった多様な言語の資料を、生徒がそれぞれの母語や学習中の言語で音声概要化して理解を深める、といった活用シーンを紹介している。

 膨大なテキスト資料を読む時間がないビジネスパーソンや、新しい分野を効率的に学びたい学生、あるいは言語の壁に悩む研究者など、多くの人々にとって強力なツールとなりそうだ。グーグルは、このアップデートにより「誰もが必要な情報にアクセスし、新たなインサイトを得られるようになることを期待しています」と述べている。

 

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