MVNOの格安SIMが登場した当初、2011~2014年頃は、電話番号で通話ができないデータ通信専用の回線ばかりだった。しかし、気づけば格安SIMと言えば、大半は音声回線(音声SIM)と呼ばれるものが中心になっている。
そんな中、久々にデータ通信専用回線(データSIM)で注目のプランが登場した。日本通信の1GBまでなら月119円の「ネットだけプラン」だ。あらためてデータ専用SIMのメリットやオトクなものはあるのかを見ていこう。
日本通信SIM「ネットだけプラン」は
安いうえに通話料が発生しないのが◎
あらためて日本通信SIMの「ネットだけプラン」を見ていくと、基本的には20GBで月1200円というデータSIMだ。
ただし、月間のデータ通信量が1GB以内の場合は請求額が自動的に119円になる。もちろん使い方次第で1GBはすぐに到達してしまうので、ほとんど使わない人しか119円にならないが、20GB使えて1200円というのはかなり安い。通話機能を持たないセルラー版iPadやデュアルSIMのスマートフォンのサブ回線として便利だろう。
なお、現在はeSIM限定で、物理SIMの提供は今後の予定となっている。
また、データ専用なので、当然ながら通話料やSMS通信料が発生しない。データ上限を20GBに設定さえしておけば、1200円を超えた請求はないはず。子供に与えるスマートフォンの料金管理をする際などにもメリットだろう。
最近は電話番号を使った通話はしないので、データSIMだけでも大丈夫と考える人もいるかもしれないが、「ネットだけプラン」はSMS送受信に対応していないので、SMS認証ができない点には注意が必要。基本的にはタブレットやサブ回線用といて使うのが基本となりそうだ
他社にもデータ専用プランは残ってはいる
日本通信以外の他のMVNOを見ても、多くの会社でデータ専用プランが昔と変わらずに存在はしている。たとえばIIJmioでは、「データ専用」「データeSIM」「SMSが使えるデータ回線」と3つのメニューで提供している。
最も安いデータeSIMでは、2GBが月440円。5/10/15/25/35/45/55GBと段階的になっており、25GBでは月1650円とオトク感がある。というのも、日本通信SIMと異なり、IIJmioは余った通信量の翌月繰り越しがあるのでうまく活用することで、少なめのプランで通信量を最大限活用しやすいのだ。
mineoでも、データ専用回線が「シングルタイプ」という名称で用意される。最も安価な1GBは880円、20GBは1925円。eSIMも提供されるが、eSIMだと安いということはない。
イオンモバイルもウェブサイトではわかりにくいが料金表を見るとデータプランが存在している。1~10GBまでは1GB単位で容量が刻まれている。1GBで528円、20GBでは1738円だ。
ちなみにすでに新規受付を終了したOCN モバイル ONEの後継と言えなくもない、ドコモ「irumo」では最初からデータ専用プランは存在しない。

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