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売り上げビリの営業職から起業家への逆転ストーリー。強みを見つけて手に入れた〝自分らしい働き方〟

文●杉山幸恵

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もっと多くの人の役に立ちたい!本の出版を通して、自己分析の大切さを発信

 Webマーケティングを学び、ネット上での集客や販売を実践する中で、想像以上に多様な顧客との出会いを得た土谷さん。その中で「強みが見つかった」「やりたいことがわかった」などの声が多数届いたことから、「この事業をもっと多くの人に届けたい」と考えるようになる。

 「その手段の一つとして、Web以外の場での認知拡大を目指し、書籍出版に挑戦することに。書店で私のことを知ってもらえれば、より多くの方の役に立てるのではと考えたのです。2021年に出版した初著書『特別なスキルがなくてもできる 月収+10万円 こっそり副業術』は、自ら企画し出版社にプレゼンを行いました。

 ありがたいことに初著書がヒットし、その後、『自分だけの強みが遊ぶように見つかる 適職の地図』『自分を知る練習 人生から不安が消える魔法の自己分析』と続き、2025年1月には『適職はどこにある? 夢なしOLの「転職・休職・副業・起業」実践ストーリー』を出版する機会に恵まれました」

「適職はどこにある? 夢なしOLの『転職・休職・副業・起業』実践ストーリー」(大和出版)では、自身のエピソードをもとに、「理想の未来」の描き方や、「強み」の見つけ方、「自己分析」の習慣化、さらには「自分に合った仕事」の作り方などを紹介

 子どものころから本が大好きで、本に人生を救われた経験があったという土谷さんは、「著者として出版に携われることは個人的にも嬉しいことでした」と言葉を続ける。そして現在、イベントやセミナーでの登壇など活躍の場をさらに広げているが、次なるライフシフトとして10年後の目標はあるのだろうか。

 「弊社の理念は『〝自分の理想〟を実現できる人を増やすこと』です。そのために、人の行動の源泉となる〝自信〟を一つでも増やし、〝理想を現実にする手段〟を提案し続けたいと思っています。これまでは社会人向けのサービスを中心に提供してきましたが、今後はお子様や親御様にも〝自信〟を届けられる機会を作っていきたいと考えています。できれば、教育機関などとも連携しながら進めていけたら嬉しいですね

 また、〝本〟という媒体は私にとって特別で、大きな恩のある大好きな世界なので、今後もご縁をいただける限り、作り続けていきたいです」

 そう笑顔で語る土谷さんに、ライフシフトをしてよかったこと、幸せに感じることを聞いてみた。

 「一番よかったことは、23歳のころに描いた『肝っ玉母ちゃんになりたい』という〝理想の未来〟や、起業後に描くようになった『世の中に自信を増やすこと』という〝理想の未来〟に、どんどん近づいている実感があることでしょうか。一度きりの人生、自分が心から『こうなりたい』と思える夢を叶えられたら、最期の日にも悔いなく終われるのではないかと思っています」

学生や社会人向けのセミナーにも数多く登壇

ラジオや雑誌、Web媒体などメディアから取材を受けることも多い

 自分自身を深く分析し、自分の経験やスキルを活かしたビジネスに舵を切ることで、成功へ道を歩んできた土谷さん。その経験は多くのライフシフトをしたいと考える女性にも当てはまると語る。

 「やはり重要なのは自己分析をしっかりすること。SNSの普及により、他人の価値観や生き方が容易に目に入る時代になりました。それにより選択肢が増えすぎ、逆に身動きが取れなくなる人も多いのではないでしょうか。

 大切なのは、『たくさんの選択肢の中から、自分はどれを選ぶのか』ということ。〝自分の正解〟を見つけるためにも、〝自分で考えて決める力〟を養うためにも、これからは自己分析が欠かせない時代だと思っています」

 かつては自分をネガティブに捉え、生きづらさや孤独感を感じて、悩むこともあった土谷さん。しかし、自分という人間や株式会社マイディアルを見つけてくれた人たちのおかげで、その気持ちもどこか遠くに捨て去ることができたのだという。そんな彼女にインタビューの締めくくりとして、ライフシフトをしたいけど迷っている人へ、背中をひと押しするメッセージをもらった。

 「新しいチャレンジが心に浮かんだ時、ワクワクする一方で不安や恐れを感じることもありますよね。それは自然なことですし、自分を未知なるものから守ろうとする心強い味方のような存在だと思います。そんな時に大切なのは、不安に蓋をしてとにかく行動!…ではなく、ここでもやはり自己分析をすることです。

 ネガティブな感情の正体を知り、どんな言葉や行動があれば安心できるのか、進みたい方向にどんな〝理想の未来〟があるのか。一つ一つを丁寧に紐解けば、自分の背中を押してくれる味方が心の中に増えるのではないでしょうか。

 忙しい日々の中で、自分のことをつい後回しにしてしまいがちですが、たった一日でも、一日のうちの10分でもいいので、〝自分を見つめる時間〟を大切にしてあげてください」

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