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最新パーツ性能チェック 第465回

遅れてやってきたPCIe5.0 SSDの大本命、リード14GB/秒超えのSamsung「9100 PRO」を実機レビュー

文●藤田 忠 編集●北村/ASCII

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 Samsungから、ついにPCIe5.0×4インターフェースに対応するNVMe M.2 SSDとなる「9100 PRO」シリーズが発表されたが、このたび、国内での販売時期と価格がITGマーケティングから発表された。

 これまでPCIe5.0×2をサポートした「990 EVO」ならびに「990 EVO Plus」シリーズを投入しているが、メインの接続はPCI 4.0×4で、最大転送速度も高速ではあるものの、一般的とも言える7250MB/秒(990 EVO Plus)だった。

 そんなSamsungが満を持して投入したのが、PCIe5.0×4インターフェースのパフォーマンスを最大限に引き出した最大読み出し速度1万4800MB/秒、最大書き込み速度1万3400MB/秒を発揮するハイエンドNVMe M.2 SSDの「9100 PRO」シリーズなのだ。

Samsung初のPCIe5.0×4に対応した「9100 PRO」。PlayStation 5のSSD要件を満たしたヒートシンクを装着した「9100 PRO with Heatsink」も用意する

 ランダム読み出しと書き込み速度も、PCIe4.0×4接続のハイエンドモデルとなる「990 PRO」から、2200K/2600K IOPSにアップしているうえ、消費電力は数ワット上昇しているが、電源効率は49%の向上を実現している。各社のノートパソコンなど向けに組み込みモデルの提供なども行なっているSamsungだけに「9100 PRO」シリーズは、10GB/秒超えの圧倒的転送速度を発揮しながら、最大2.5W(4TB比較)の消費電力アップに留め、PCIe5.0 SSD運用時の懸念だった発熱を抑えられたことでの、製品投入と見ることができる。

 ラインアップはヒートシンク非装着の「9100 PRO」と装着モデルの「9100 PRO ヒートシンクモデル」を用意し、容量は1TB、2TB、4TB、8TB(2025年後半発売予定)の4モデルになる。主な仕様は以下の通りだ。

SSD 9100 PROのラインアップと主要スペック
容量 1TB 2TB 4TB
型番 MZ-VAP1T0B-IT
MZ-VAP1T0B-IT/EC
MZ-VAP2T0B-IT
MZ-VAP2T0B-IT/EC
MZ-VAP4T0B-IT
MZ-VAP4T0B-IT/EC
インターフェース PCIe Gen 5.0 x4、NVMe 2.0
フォームファクター M.2 2280
コントローラー Samsung 自社製コントローラー
NAND フラッシュ Samsung V-NAND TLC
DRAMキャッシュ 1GB LPDDR4X 2GB LPDDR4X 4GB LPDDR4X
連続読み込み(最大) 1万4700MB/秒 1万4700MB/秒 1万4800MB/秒
連続書き込み(最大) 1万3300MB/秒 1万3400MB/秒 1万3400MB/秒
ランダム読み込み(最大) 1850K IOPS 1850K IOPS 2200K IOPS
ランダム書き込み(最大) 2600K IOPS 2600K IOPS 2600K IOPS
消費電力 読み出し時 7.6 W 8.1 W 9.0 W
消費電力 書き込み時 7.2 W 7.9 W 8.2 W
TBW 600TB 1200TB 2400TB
保証期間 5年限定保証

4TBモデルも片面実装で実現

 ここでは容量4TBの「MZ-VAP4T0B-IT」とヒートシンクモデルの「MZ-VAP4T0C-IT」を触る機会を得られたので、まずはその外観を眺めていこう。

 「9100 PRO」は、「990 PRO」などと同じく、Samsung独自のコントローラーとV-NAND TLCで構成され、LPDDR4X仕様のDRAMキャッシュも搭載している。V-NAND TLCは最新世代で、容量4TBでも2チップの片面実装を実現している。消費電力や発熱だけでなく、これにより内部のスペースが限られるノートパソコンへの組み込みが、より現実味を帯びてくるだろう。

容量4TBの「MZ-VAP4T0B-IT」。コントローラー、キャッシュ、NANDチップが表面に実装されている

裏面には銅箔を使用したラベルが貼られている

端子側の銀色のチップがPCIe5.0×4対応のコントローラーになる

銅の層が各種チップの熱を放熱する仕組み(ヒートスプレッダー)だ

ヒートシンクが装着された容量4TBの「MZ-VAP4T0C-IT」

裏面からも、冷却するヒートスプレッダー構造になっている

1~4TBモデルのヒートシンク厚はPCI-SIG D8規格に準拠した8.8mm、8TBモデルでも11.25mm厚でPlayStation 5に問題なく取り付けできる

ヒートシンクは、星型ネジで固定されていた。取り外すことはできるが、分解すると保証はなくなる

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