重量は1.019kgからに、これでいいじゃんと思えるスペックの高さ
最高性能ではないがVAIOの良さを凝縮、2025年仕様に進化した「VAIO S13」は買いやすいモバイルPC
2025年03月13日 10時00分更新
VAIOは3月13日、13.3型の16:10液晶ディスプレー(解像度1920×1200ドット)を採用し、重量1.019kg(最軽量構成時)のモバイルノートパソコン「VAIO S13」を発表した。価格はオープンプライス。VAIOストアの最小構成価格は16万9800円。最短出荷日は3月21日。
VAIOの特徴は一通り備えつつ、低価格に買える
自然にチルトするキーボードと無限パームレスト、独自性のあるカラー、そして高性能と携帯性の高さ。VAIOノートの特徴はこういったところだろうか。
VAIO S13はこうした特徴をしっかり継承しながら、昨年10月に発表した「VAIO SX14-R」の機能を継承。高性能と優れた使い勝手をより低価格かつ手軽に使えるようになった製品だ。ハイエンド機種と同様の特別品質試験をクリアする堅牢性の高さや、3つに増やしたマイクでより高性能のAIノイズキャンセリング機能が可能になった。
また、従来のVAIO S13よりも軽量化が進み、USB Type-C端子も2つ(右側に2基)に増加した。一般的なUSB Type-Aは左右に1基ずつ配置。小型のACアダプターも付属する。HDMI端子やEthernet(有線LAN)端子も備えている。
ハイエンド機並みの頑丈設計、オンライン会議にも強い
堅牢性の面では、持ち歩き中の落下や通勤時の混雑による圧力など、モバイルユースにおけるさまざまなアクシデントを想定したハイエンドモデル同等の品質試験を実施。数十項目にもおよぶVAIO独自の厳しいテストでその堅牢性・信頼性を証明できるとしている。また、VAIO SX14-RとPro PK-Rで追加した、PC内部の基板やデバイスの接触不良が無いかを確認する非固定の振動試験「飛び跳ね振動試験」もクリアしている。
工場出荷前には、専任の技術者が約120項目にもおよぶ品質をチェックする「安曇野FINISH」を実施。日本メーカーならではのものづくりにこだわる。大事な部分は専任の担当者がひとつずつ指差し確認し、わずかなキズやヘコミも見逃さないとしている。
近年のVAIOが力を入れている「伝わるオンライン会議」機能も充実。専用キーで呼び出せる、ユーティリティの「VAIOオンライン会話設定」も搭載。
標準モード( 360度音声以外の周囲の雑音を低減する)、プライベートモード(対面の声を拾わずマイクの集音範囲を正面約90度程度に制限。事前に設定したバーチャル背景を自動適用)、プライバシーモード(対面の声を拾わずマイクの集音範囲を正面約40度程度に制限。カメラ画角も集音領域に合わせて自動的に最適化。事前に設定したバーチャル背景を自動適用)、会議室モード(6~8人ほどの会議室で遠くの人の声を自動的に調整し、壁等に反射して時間差が ついた音声(反響音)も抑制して相手に聞こえやすくする。)、+α 小声モード(大きな声を出せない場所でも、音声を増幅させて聞こえやすくする)などを簡単に切り替えられる。
サポート面では、偶発的な事故に対して修理回数・限度額上限なしで対応する「あんしんサポート」も用意している。メーカー保証期間を最大5年に延長できる「延長サポート」、ご指定の場所までサービスエンジニアがお伺いして修理を行う「オンサイトサポート」など手厚い保守・保証メニューもセールスポイントだ。
主な仕様
個人向けの場合、CPUはCore 7 150U、Core 5 120U、Core 3 100Uを選択可能。メモリーは8〜32GBが選べるが、32GBが選べるのはCore 7のみ。逆にCore 7で8GBは選べないなど、CPUごとに搭載可能な容量が異なる。SSDは256GB、512GB、1TBのいずれか。Wi-Fi 6Eに対応。本体サイズは約299.3×221.1×19.6mm(最薄部17.7mm)。カラーはブラックとブロンズの2色展開だ。5Gモデルはブラックのみとなる。
本体は50g軽くなったが、剛性は先代を上回る。ボトムは樹脂のガラス素材含有量を上げ、15%強度を向上、ビスの数も14本から16本に増やしたことも貢献している。上述した試験については、飛び跳ね振動試験のほかにもMILスペックに準じたテスト、モバイル向け特別品質試験など、VAIO SX14-Rと同等になているそうだ。また、環境負荷を下げるために、再生材使用含有率の低減。従来はベゼルのみだった塗装レスをボトムにも採用。袋や保護シートも石油由来から植物由来のものにしているという。ボトムケースの形状がシンプルなのは、新しい材料が流れにくいので、機構を絞り込んだためとのことだ。
内部については5Gに対応したが、従来はスペースの関係で断念していたコンボアンテナを搭載できた。アンテナ設計を見直して配置しているという。5Gアンテナは全部で4本。ボトム側にも左右に配置しているが、スペースを確保するのが大変だったとのこと。スピーカーオーディオジャック基板とのサイズ調整、インターフェースも再配置などの結果だ。USB Type-Cは、右側の奥にを2基装備している。両側に配置したい面もあったが、VAIO S13はコスト効率を優先したという。
また、同じ特徴を備えた法人向けの「VAIO Pro/PG」も合わせて投入する。VAIO Pro PGは「5年間無制限データ通信付モデル」もあり、常時接続を維持しながら通信コストを削減できるようになる。
VAIOはモバイル通信機能(WWAN)への搭載は昔からこだわってきたが、個人向けだけではなく、法人向けでも現在は30%の搭載率に上がっているという。先日のKDDIのConnectINの発表会があったが、パソコンを買うと最初からこのサービスが付いてきて、5年間データ制限なくプランが使えるというのはメリットだ。月々の支払いが発生せず、コスト管理もシンプル、eSIMなので紛失などがない、オンライン開通手続きなど管理しやすさもある。なお、対応するのは、VAIO Pro PK-R、PK、PJ、PGなど、LTE/5GとeSIM搭載モデル全般となる。
この法人向けデータ通信プラン(5年間無制限データ通信モデル)に加え、パスワードレスで繋がるリモートアクセスサービス(ソコワク)Trust delite Biz for VAIO PCなど法人向けソリューションも訴求していく。
