国税庁は、納税者からの質問に対して回答した事例をいくつか公表しています。今回紹介するのは、医療費控除に関する事例です。突然の陣痛のため、タクシーを利用して入院した場合、そのタクシー代は医療費控除の対象になるのでしょうか?
回答:医療費控除の対象になる
この場合のタクシー代については、医療費控除の対象となります。
病院、診療所、老人保健施設または助産所へ収容されるための人的役務の提供の対価のうち、病状に応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額は、医療費控除の対象となります(所得税法施行令第207条)。
タクシー代については、一般的にはそのすべての金額が医療費控除の対象となるわけではありません。質問の場合のように、病状からみて急を要する場合や、電車、バスなどの公共交通機関の利用ができない場合には、その全額が医療費控除の対象となります。
なお、タクシーの利用を余儀なくされる場合において、そのタクシー代の中に高速道路の利用料金が含まれているときは、その高速道路の利用料金も医療費控除の対象となります。

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