このエアベロスパワフル充電器を新幹線車内で活用してみる
エアベロスパワフル充電器が自宅やオフィス、ホテルなどで極めて有用であることは理解できたが、出張や旅行の目的地に向かって移動するときにこの少し大きめ重めのエアベロスパワフル充電器を使ってみたくなり、今回は新幹線のぞみの普通車で使ってみた。
出発前にエアベロスパワフル充電器と同程度の出力/ポート数のUSB-ACアダプタ(Anker 735 PR65W 3 Ports)とケーブル(90㎝)を比較した。エアベロスパワフル充電器は内蔵ケーブルを含む本体重量が実測で157g。一方、Ankerのセットは153gとほぼ同じだった。
前夜に東海道新幹線の運行車両を調べてみたところ、ひじ掛け先端にコンセントのあるN700S系ではなく、N700A系のようだった。この場合、ほどんどは窓側のA席かE席の足下にしかACコンセントはない。
今回は2人でD席とE席に座り、目的地に向かったが、コンセントに近いE席に座った人のスマホにはエアベロスパワフル充電器から生えてる80㎝のケーブルで届くと推測したが、D席ではAnkerセットの90cmでは間違いなく足りなさそうなので、出発直前にエアベロスパワフル充電器+1.8mのPowerLine IIIケーブルに交換した。結果、総重量は238gとなってしまった。
最終的に今回の選択は大正解で、窓側席の人はエアベロスパワフル充電器内蔵の80㎝ケーブルで届いたが、通路側のD席は90㎝ではまったく長さが足らず、1.8mなら余裕だった。
しかしN700A系のACコンセントはACアダプタが真ん中にあって、ACケーブルとDCケーブルが両方に伸びている、昔ながらのノートパソコンのACアダプタを前提にしたコンセントだ。エアベロスパワフル充電器のように本体が160g近くあり、そこからUSBケーブルが合計3本も出る使用形態だとちょっとしたはずみで抜け落ちる危険度が極めて高い。
またエアベロスパワフル充電器内蔵の80㎝ケーブルでは窓側席の人でもかなり自由な姿勢が取りにくくなり疲れそうだった。内蔵の巻き取りケーブルは80cmではなく120cmにして、余裕がほしいところだ。
2020年に生まれたN700S系の場合はすべての座席のひじ掛け先端にACコンセントがあるので便利に使えるが、小振りな立方体に近いACアダプタなら収まりも良いが、多少長さのあるブロックタイプだとやはり前方への出っ張りが大きくなる。A席とE席以外の乗客は出入り時に体がぶつかる不安もある。
なので、65Wより45W、より小さな30Wに軍配が上がる。他にコンセントを用意する場所が無いのは重々承知でも、ひじ掛け先端は残念だ。必ずしも大は小を兼ねない令和の新幹線車内のACアダプタ事情はなかなか複雑だ。
基本的にはオフィスかホテルでの利用を前提にしているようだ
新幹線車内のような状況で使いやすい製品に期待
最終的に持ち歩く物が増えてしまったが、筆者はエアベロスパワフル充電器は自宅やオフィス、宿泊ホテルでの使用に限定している。そして新幹線の中では30Wで3㎝立法程度の極小のPD ACアダプタと120cmほどの長さのフレキシブルなUSBケーブルを新幹線車内用の給電設備として一緒に持ち歩くようにしている。
3台同時給電で巻き取りケーブル内蔵のエアベロスパワフル充電器はモバイラーの理想にかなり近づいた商品だ。ただ、オフィスと出先の両エンドをイメージして製品企画した商品のようだ。どうも筆者の大好きなOn The Way環境での活用は想定されていない感じを受けた。次期モデルでは「いつでもどこでもエアベロスパワフル充電器1台」のワールドを実現してほしい。

今回の衝動買い
・アイテム:パワフル充電器、最大PD65W、3台同時充電、TypeCケーブル内蔵ACアダプタ
・購入:エアリアダイレクト
・価格:6400円
T教授
日本IBMでThinkPadのブランド戦略や製品企画を担当。国立大芸術文化学部教授に転職するも1年で迷走。現在はパートタイマーで、熱中小学校 用務員。「他力創発」をエンジンとする「Thinking Power Project」の商品企画員であり、衝動買いの達人。

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