完全水冷サーバーも実機を展示していました
レノボがエッジで動く「Lenovo AI Now」などを発表=「Lenovo Tech World Japan 2024」
2024年11月27日 12時00分更新
レノボは11月26日、東京・虎ノ門ヒルズフォーラムにて、年次イベントの「Lenovo Tech World Japan 2024」を開催し、「Smart er AI for All」に向けた包括的なAIソリューション、サービス、デバイス、そして注目の新技術を披露した。
イベントは、檜山社長による基調講演に加え、各種セッション、製品・サービスの展示からなる。レノボが行った最新の調査によると、生成AIの全社的に積極的な活用を進めている日本企業は31%にのぼり、一部部門で活用を進めている企業の26%を合わせると、57%の企業が、すでに生成AIの活用を始めている。
レノボは数年前から、来るべきAI時代に向け「Smarter AI for All」というビジョンを掲げ、AIの恩恵をもたらすための体制を整えてきた。80を超える製品プラットフォームを立ち上げ、世界中に4つのグローバルイノベーションセンターを開設するなどの取り組みを行っている。
また、成長と変革のための投資として、今後3年間で、AIデバイス、AIインフラ、AIソリューションへ10億米ドルの投資することも発表し、、「パーソナルAI」、「エンタープライズAI」、「パブリックAI」の3つのフレームワークを推進している。
PC上で動作するAIエージェント
「Lenovo AI Now」を発表
「パーソナルAI」では、一人ひとりに寄り添う「Personalize」、時間の使い方を変える「Productive」、デバイス内で保護される「Protected」の3つのPを提唱。10月に米国で発表したクライアントアプリケーション「Lenovo AI Now」を、日本でも紹介した。ただし、日本語対応及び日本での展開は未定としている。
Lenovo AI Nowは、ローカルAIエージェントで、PC上で直接動作する。クラウド処理に依存せず、ユーザーの個人知識ベース(PKB)とのリアルタイムのやり取りを可能にし、デバイス上のローカルに保存されるため、データのプライバシーが保持される。
ナレッジアシスタントは、情報の取得や質問、内容の要約、パーソナルナレッジベースに基づいたテキストベースの生成などが可能で、専門知識やスキルがなくても利用できる。
データセンターの省エネを実現する
Neptune 水冷技術
AIの導入が進むにつれ、データセンターでは、熱密度の上昇に対応する再設計が必要になっており、パフォーマンスだけでなく、サステナビリティとの両立が重視される。
レノボはTech Worldにおいて、第6世代の垂直式液体冷却システムである「ThinkSystem N1380 Neptune」、およびNeptune 水冷技術を採用する高性能サーバー「ThinkSystem SC777 V4 Neptune」を発表した。
両製品は、AIやHPCデータセンター向けに設計されており、データセンター用の特殊空調なしに、100KW超のサーバーラックを運用できる新たなデータセンターへの道を切り開く。
展示会場では
スマホからサーバーまで
広い製品ポートフォリオをアピール
檜山社長は、レノボの強みとして、スマートフォン(モトローラ)から、タブレット、クライアントPC、ワークステーション、データセンターやクラウドまでをすべて提供できるのとがレノボの強みで、それらを連携するサービスを今後も開発・提供していくことで、「Smart er AI for All」を実現していくとした。
展示では、スマホから水冷サーバーに加え、「AIファストスタート」や「AI Now」などのサービスについても、担当者が同席し、専門的な質問にも回答していた。