松本典子の「はじめよう！Azure Logic Apps／Power Automateでノーコード／ローコード」 第43回

「よくある質問と回答」のSharePointリストと質問受付専用Teamsチャネルだけで簡単構築

社内からの質問に自動回答！ AI Builder＋ノーコードでQ&Aボットを作ろう

2. 今回作成するワークフロー

今回作成するワークフローの全体図

　今回、Power Automateで作成するワークフローは上図のとおりです。

　「1-2. 事前準備：Microsoft Teamsチャネルを作成」で作成した質問受付専用チャネルにメッセージが投稿されたら起動し、「AI Builder」コネクタを使って質問文からキーワードを抽出、SharePointリストから該当する質問を検索して、その回答を返信するという流れです。

　なお、今回はクラシックデザイナーの画面で説明しますが、フローはモダンデザイナーでも同じように作成できます。

2-1. トリガーの設定

　トリガーには「Microsoft Teams」コネクタを使います。検索窓に「Teams」と入力して「Microsoft Teams」コネクタをクリックし、トリガーとして「チャネルに新しいメッセージが追加されたとき」を選択します。

トリガーとなるチャネルを選択

　「チーム」と「チャネル」は、「1-2. 事前準備：Microsoft Teamsチャネルを作成」で作成したものを選択します。これにより、指定されたチャネルに新たなメッセージが投稿されたらフローが起動します。

2-2. アクションの設定：メッセージ詳細を取得する

　この後の処理で、Teamsに投稿されたメッセージの本文やその他の情報を利用したいので、同じく「Microsoft Teams」コネクタを使ってメッセージの詳細を取得しておきます。

　検索窓に「Teams」と入力して「Microsoft Teams」コネクタをクリックし、アクション一覧から「メッセージ詳細を取得する」を選択します。アクションの設定は次のようにします。

アクションの設定：メッセージ詳細を取得する

　（1）メッセージ：「チャネルに新しいメッセージが追加されたとき」の動的なコンテンツ「メッセージID」を入力
　（2）メッセージの種類：「チャネル」を選択
　（3）チーム：作成済みのチームを選択
　（4）チャネル：作成したチャネルを選択

2-2. アクションの設定：変数

　後のステップで使う2つの変数、「投稿キーワード」と「回答」を作成（初期化）しておきます。「投稿キーワード」はメッセージから抽出したキーワードを保持する変数、「回答」はユーザーに返答するための回答を保持する変数です。

アクションの設定：変数

　「組み込み」タブをクリックして「変数」コネクタを選択します。次に表示されるアクション一覧では「変数を初期化する」アクションをクリックします。

「変数を初期化する」アクション

　（1）名前：分かりやすい名前（今回は「投稿キーワード」）を付ける
　（2）種類：「文字列」を選択

　同じようにして、もう一つ変数を作成します。「変数」コネクタの「編集を初期化する」アクションを追加します。

「変数を初期化する」アクション

　（1）名前：今回は「回答」とした
　（2）種類：「文字列」を選択