映画産業に衝撃が走っている。動画生成AIサービスを提供するランウェイと、世界的に有名な映画スタジオであるライオンズゲートが現地時間9月18日にパートナーシップの締結を発表した。ライオンズゲートの映画カタログを、新しいAIモデル開発に向けたトレーニングに使用する。
ランウェイは、ニューヨークを拠点とする新興AI企業。動画の生成と編集ができるAIサービスを提供している(最近、APIの提供も開始した)。ライオンズゲートは、カリフォルニア州サンタモニカを拠点とする大手エンターテイメント企業。「ハンガー・ゲーム」などの映画の制作と配給、テレビ番組の制作などを主な事業としている。
このパートナーシップでは、ライオンズゲートの豊富な映画カタログを基に訓練された新しいAIモデルの開発が中心となる。新開発のAIモデルは、ライオンズゲート・スタジオの映画製作者や監督、その他のクリエイティブな才能を持つ人々の作業を補助することを目的としたもの。
新モデルは映画のような映像を生成し、ランウェイのツールによって編集可能になる。プリプロダクションやポストプロダクションなど、映画製作のさまざまな段階で導入される可能性がある。
ライオンズゲートのマイケル・バーンズ副会長は、AIを活用し、最先端で資本効率の高いコンテンツ制作の機会を開発できると期待を寄せた。一方、ランウェイの共同創設者兼CEOであるクリストバル・バレンズエラ氏は、このパートナーシップが芸術的および創造的表現のための革新的な媒体を構築する継続的な努力の一部であると強調している。
今回のパートナーシップにより、ライオンズゲートの歴史や特徴を反映したAIモデルが作成され、将来の映画製作プロセスにおいて、独自性を維持しつつ、AIの力を活用できるようになることが期待される。