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魔法の呪文を唱えるようにシステム構築 グラフ型空間コンピューティングもかっこいい

顧客の要望から要件定義、システム生成まで自動化する「Babel」 OSSの「Zoltraak」がコア

2024年08月31日 19時30分更新

文● 大谷イビサ 編集●ASCII

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 AIと量子コンピューティングの研究開発を行なうKandaQuantumは、2024年8月31日、顧客の要望内容を元に自動的に要件定義を生成し、さらに自律的にシステムを構築する要件定義システム生成AI「Babel(バベル)」をリリースした。

 Babelは一行の要望から要望一覧、要件定義まで一気通貫で記載する。「要件定義プログラミング」により、自然言語からコードへの直接変換を実現。顧客の要望やビジョンを入力するだけで、Babelが詳細な要件定義のYAMLファイルを自動生成する。その上で生成された要件定義に基づき、Babelが独自にシステムを設計、開発。技術的な詳細を指定することなく、望む機能やふるまいを記述するだけでシステムが構築される。

要望から要件概要を抽出

要件定義のYAML生成

要件定義からシステムを生成

 これにより、ビジネスアナリストやドメインのエキスパートが直接システムロジックを定義できるようになり、エンジニアとの認識の齟齬を最小限に抑えられる。一人月規模の開発、150ファイル近くの生成を2~3分で完了し、開発期間も大幅短縮するという。

 また「グラフ型空間コンピューティング」により、複雑なシステム構造を2D空間内のグラフとして表現し、ノードとエッジを使って視覚化。AIアシスタントと自然言語で対話しながら、システムの設計や最適化したり、直感的に操作することが可能。現在は2次元エディタだが、将来的に開発者はVR/ARデバイスを使用して空間内を自由に移動し、システムの各部分を詳細に検証したり、直接操作できるようにしていくという。

Babelのグラフ型空間コンピューティング

 さらに「並列実行マルチAIエージェント」は同時に異なるタスクを処理し、開発速度を大幅に向上。AIによって自律的にプログラムを修正する機能も研究開発中。従来のAI開発ツールをはるかにしのぐ効率性と柔軟性を実現し、驚異的なスピードで複雑な企業システムの開発できるようになるという。

並列実行マルチAIエージェント

 Babelはオープンソースソフトウェア(OSS)「Zoltraak(ゾルトラーク)」を中核としており、要望分析、要件定義、システム構築を担う基幹システムとして機能する。クローズドリリースからわずか一夜で1万ファイルを生成し、2週間で1万ダウンロードを達成した。なお、開発者のMOTOKI氏によると創造魔法を謳う「Zoltraak」は、葬送のフリーレンの一般攻撃魔法に由来しているという。

 今後Babelは最先端の量子コンピューティング技術と連携し、システムの自律構築プロセスを最適化する。

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