法人向けNASの小型モデルも刷新、近日追加予定のランサムウェア対策機能も紹介
バッファローが「TeraStation」NASにリモート設定機能追加 情シス・Slerの人材不足対応で
2024年08月30日 15時15分更新
バッファローは、2024年8月29日、法人向け事業戦略および新機能・新製品の発表会を開催した。
同社は“IT人材不足”を支援するサービスとして、リモート管理サービス「キキNavi」の無償機能にNASの「リモート設定」を追加。あわせて、同機能にも対応するSOHO・小規模オフィス向けNASシリーズを刷新する。
これら新機能・新製品の詳細と、同社が3つの柱で展開する法人向け製品の拡充やユーザー事例について紹介する。
無償でNASのリモート設定、対応するSOHO・小規模オフィス向けモデルも刷新
現在、中小企業のDXを阻んでいるのが、IT人材不足だ。バッファローが中小企業の情シスに対して実施した調査によると、約半数の企業が「業務量に対して情シスの人数が足りない」と感じており、その結果、約7割の企業が業務を外部委託しているという。
一方で、委託される側の中小Slerに対して実施した調査でも、4割以上のSlerが「業務量に対して保守管理担当者が足りない」と感じている。
このような背景のもと、バッファローが新たに提供するのが、NASの「リモート設定」の機能だ。リモート管理サービスである「キキNavi」の無償機能のひとつとして、2024年9月下旬に提供開始予定だ。
同機能は、ユーザー追加、共有フォルダ、バックアップなどの設定を遠隔から変更でき、情シスや保守管理会社による現地対応の負担をなくすことができる。保守管理を請け負う会社が作成する作業報告書も、リモートで作成可能だ。
元々キキNaviでは、複数人でNASを管理でき、監視・簡易操作といった各権限をユーザーごとに設定できる。リモート設定においても同様で、保守・管理会社を含めたユーザー管理をセキュアかつ柔軟に行える。
あわせて、法人向けNAS「TeraStationシリーズ」におけるSOHO・小規模オフィス向けモデルも刷新する。10月下旬より提供予定の「TS3030シリーズ」は、従来モデルの機能を引き継ぎながらシステム刷新、より高速なCPUを採用し、メモリを1GBから2GBに変更した。
2.5GbEポートを搭載しており、同規格のスイッチを用意することで、通信速度を向上させることができる。IEEE802.3bz対応でCat.5e準拠のLANケーブルがあれば敷設工事も不要だ。多台数の同時アクセス時も安定動作し、45台のパソコンを24時間連続で同時フルアクセスさせた検証においても、問題なく動作しているという。
キキNaviのリモート設定機能にも対応し、別売りの拡張/延長パックによってウイルスチェック機能も利用できる。
フォームファクターは、デスクトップ設置のモデルとして2ドライブの「TS3230DNシリーズ」と4ドライブの「TS3430DNシリーズ」が、ラックマウントモデルとして4ドライブの「TS3430RNシリーズ」が展開される。