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VISA本社、特定用語で取引規制の指示なし 山田太郎議員が確認

2024年08月19日 15時00分更新

文● @sumire_kon

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 自民党の山田太郎参議院議員は8月17日、国内の複数のサービスでVISAのクレジットカードによる取引が制限されている問題に関して、8月1日に事実確認のため同社の米国本社を訪れ、責任者複数名と会談していたことを明らかにした。

VISAは合法コンテンツに対する価値判断や取引規制を否定

 本件は主に成人向けコンテンツを扱う日本のサービスで、ある日突然、海外ブランドのクレジットカード決済が利用できなくなるというもの。2024年に入り、VISAを含む複数の外資系国際ブランドで同様の事例が複数発生している。

 成人向けとはいえ、日本では合法とされるサービス。さらに日本の国際ブランド(JCB)は同じような動きをしていないことから、外資系国際ブランドが自国の価値観や法に基づき、日本国内の合法的な取引や表現を規制している可能性を指摘する声もSNSなどで挙がっていた。

 会談にはVISAのChief Risk Officer、Vice President Payments Policy、Global Government Engagement、Global Policyなど、役員クラスを含む各部門の責任者が同席。日本で問題視されている一連のクレカ取引の規制について山田議員が尋ねたところ、同社から次のような回答を得たという。

●合法なコンテンツに対する価値判断の有無

・取引についての合法、非合法の判断はしている
・合法なコンテンツ等に対する価値判断はしていない(例:米国では銃に対して賛否両論あるが、VISAとしてどちらが望ましいといった価値判断はしていない)

●特定の用語(キーワード)に基づく取引規制の有無

・VISA本社として、特定の用語(キーワード)を含むコンテンツの取引を規制するよう指示したことはない

●アダルトコンテンツへの対応について

・「年齢に関するルールの遵守(児童ポルノに該当しないこと)」と「合意のもとで提供されるものであること」を世界共通の基準として定め、それに基づいた判断をしている
・内容に関する基準はなく、判断もしていない

●取引規制などの判断をしているのは誰か?

・VISAの規約に関しては、本社は基準を決めるだけで、判断は現場が担当している

 山田議員は会談の結果を受け、今後、同社のいう「現場」と思われる箇所(加盟店契約会社、決済代行業者など)を対象に確認を進めたいとしている。

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