エクスプローラーからアクセスする場合
エクスプローラーアクセスでは、storageフォルダ直下にあるフォルダを使う。これがAndroidの「内部ストレージ」(共有ストレージ)であり、Windows側から、これらのフォルダにファイルをコピーすれば、Android側に転送される。エクスプローラーの操作なので、ファイルのドラッグ&ドロップやペースト操作でも構わない。OneDriveのようにローカルにフォルダ実体があるため、コマンドラインからもコピーなどが可能だ。
たとえば、RingtoneフォルダにMIDIファイルをコピーすれば着信音を追加できる。MusicフォルダにMP3ファイルをコピーすれば、簡単にPC側の音楽ライブラリを登録できる。現在のプレビュー版では、転送できるのはフォルダの用途に合ったファイルに限定されるようだ。エクスプローラーアクセス側のMusicフォルダはmp3などの音楽ファイルは転送するものの、画像ファイルなどは不可能だ。
蛇足ながら、現在のAndroidの標準音楽再生アプリYouTube Musicでは、標準状態では、スマートフォン上のローカル音楽ファイルを表示しない。このため標準では、Musicフォルダにmp3などの音楽ファイルを置いても表示してくれない。
エクスプローラーアクセスのstorageフォルダ直下にある、ボリュームシリアル値のフォルダからSDカードにアクセスできる。SDカード側にファイルがあるかどうかは、利用しているアプリやその設定に依存する。たとえば、Androidのカメラアプリの設定で画像の保存先をSDカードにしていれば、SDカード側にあるDCIMフォルダ以下に撮影画像が保存される。
エクスプローラーアクセスのstorageフォルダ直下にあるボリュームシリアル番号のフォルダからは、SDカード側にあるディレクトリ、ファイルを見ることができる。これらをWindows側にコピーすることは可能だ。
ただし、プレビュー版では、PCからSDカード側へのファイル転送ができなかった。Windows自体がまだプレビュー版であるため、実装が不十分、あるいは開発途上の不具合の可能性がある。最終仕様に関しては、正式配布版を待つしかない。
AndroidスマートフォンとWindowsの間でファイルを交換する方法はいくつかあるが、操作の手数という点では、今のところエクスプローラーアクセスが最も短い。ファイルブラウザであるエクスプローラーを使うという点で作業効率も高そうだ。最終的な評価は、Windows 11 Ver.24H2の完成後にあらためて考えている。

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