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いまPCが絶好調! AI PC新時代に各メーカーにインタビュー 第3回

日本エイサー編

「ググる(サーチ)」から「尋ねる(アスク)」へ、AIが変える検索の形

2024年08月21日 12時00分更新

文● 市川/ASCII 編集● ASCII

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AIを「見える化」できるSwift 14 AI

Swift 14 AI

 日本エイサーが8月9日から順次販売しているCopilot+ PCがSwift 14 AIだ。CPUにクアルコムのSnapdragon Xシリーズを搭載、メモリーは16GB、ストレージはPCIe Gen 4で1TBとなる。

 ディスプレーは14.5型WQXGA(2560×1600ドット)、リフレッシュレート120Hz、sRGB比100%の色域で、10点マルチタッチに対応したIPSパネルを採用している。Copilot+ PCを使う際はコクリエイターなど手描きしたいアプリもあるので、タッチディスプレーに対応しているのは嬉しいポイントだ。

 大きな注目点はAIがローカルで動いているとタッチパッドにあるインジケーターが光ることだ。個人的には、AIが本当に動いているのか「見える化」できるので、最先端の技術に触れている気持ちになれる。

 通話機能にも進化がある。一般的なPCでは、2基しかマイクを搭載しておらず、ビデオ会議時など、周囲の雑音も一緒に取り込んでしまうが、Swift 14 AIは、PC前面に第3のマイクを搭載。このトリプルマイク配列によって、人の声と周囲の騒音を分離できるため、クリアに人の声を届けられるという。

 さらに、NPUを搭載するPCのみで利用できる「Windows Studio Effects」はリリース当初は背景ぼかし・アイコンタクト・自動フレーミング機能のみが提供されていた。Copilot+ PCではこれがバージョン 2.0に上がり、音声フォーカス・ポートレートライト・クリエイティブフィルターなどが追加されている。Swift 14 AIではこれに加え、エイサー独自の映像向上機能を実装。ポートレートとシャープさをさらに強化しているという。

 ハイブリットワークも当たり前になってきたので、マイク・カメラなどの機能が充実しているのはいいところだ。

 バッテリー駆動は最大26時間。インターフェースはUSB 3.2 Type-A×2、USB4対応 USB Type-C×2、ヘッドホンジャックとなる。製品サイズはおよそ幅322.6×奥行き225.95×高さ17.95mmで、重さはおよそ1.45kg。

 同社はAI PCについて、マイクロソフトのアピールと同様、モバイルPCを中心に展開していく考えで、今後の動向次第でクアルコム以外のCPUを搭載したAI PCも出していきたいと言及していた。

 主にハイエンドモデル中心に展開するので、エントリーモデルではNPUを搭載しないモデルも同時に扱っていくとコメントした。

 とはいえ、AI PCが普及して価格が落ちてくれば、ソフトウェアメーカーも参入しやすくなるので、将来的にはAI PCが主流になっていくとも語っていた。

 たとえば、TOPS値で比較した場合、NVIDIAのディスクリートGPUを積んだゲーミングノートPCはCopilot+ PCを超える性能を持つ。

 同社の「Acer Nitro 5」はモバイル版のGeForce RTX 4060を搭載できる。TOPSでいえば300以上の性能があり、かつ実売価格は16万円前後だ。

 こうしたPCは現状ではCopilot+ PCを名乗れないが、将来的にはディスクリートGPUを積んだゲーミングPCがCopliot+ PCと呼ばれる日がくるかもしれない。

もっとAIに触れてほしい

 武富氏はインタビューの最後で「価格を下げる企業努力は引き続きしていくので、まずはAIに触れてみてほしい」と語っていた。

 冒頭で述べたように、検索という概念がなくなり、アスク(尋ねる)だけでAIが答えを示してくれるのなら、仕事のあり方は大きく変わってくる。

 仕事の下調べや資料作りに膨大な時間を奪われなくなる未来は、もうすぐそばまで来ているのかもしれない。新時代の仕事術にいち早く触れたい人にもAI PCはおすすめだと言えるだろう。

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