音楽生成AIサービス「udio」で作成されたと思われる楽曲が、Apple Musicのドイツ版トップ100プレイリストなどでランクインしていることがわかった。
YoutubeやShazamのチャートにもランクイン
AI-generated song made it to Top 100 Charts in Germany. Insane pic.twitter.com/55N55CP0LT
— TheHustleHoff (@the1hustlehoff) August 6, 2024
上記は日本時間8月6日に投稿された一般ユーザーによる指摘。
投稿にはApple Musicランキングの72位にButterbroというアーティスト名で「Verknallt in einen Talahon(feat. udio.com)」という生成AI作と思われる曲がランクされているスクリーンショットが添付されており「AIが作った曲がドイツのトップ100チャートに。非常識」と否定的なコメントが添えられている。
Apple Musicのドイツ版トップ100プレイリストを見ると、現時点でも74位にランクインしていることがわかる。
また、YouTubeのドイツ版ウィークリー楽曲ランキングを見ると同曲が27位に、
さらにShazamのドイツ版TOP200ランキングでも34位にランキングされていることがわかった。
世界中のストリーミングサービスのランキングを検索できる「kworb.net」で同アーティストを検索すると、ドイツの他にもオーストリアやスイスでもチャートインしているようだ。
Spotifyでは対策済み?
kworb.netによると、Spotifyのチャートにもランクインしていることになっているが、現時点でチャートには入っていなかった。
同曲を検索したところ、なんらかの対策がされたのか、再生回数200万回を突破しているにもかかわらず再生不可になっていた(ジオブロックという可能性もある)。
なお、udioの検索画面で同曲を検索したところ、同名曲はみつかったものの該当曲は見つけられなかった。
AIによる音楽制作技術は目覚ましい進歩を遂げており、とうとうその成果がストリーミングサービスのランキングにあらわれるまでになった。
一方、急速な技術革新に法制度の整備が追いついておらず、著作権に関する問題が山積しているため、各社対応に苦慮しているのが現状だ(「米3大メジャーレコード会社、音楽生成AI『Suno』『Udio』を著作権侵害で提訴」参照)。
それでも、AIを部分的に活用した楽曲制作は既に広く普及しており、この流れは不可逆的に思える。業界は大きな転換期を迎えており、この新時代への適応が求められているのかもしれない。