自身の顔の衰えに驚いたのが転機! 主婦から表情筋トレーナーへ華麗なるライフシフト
顔のたるみやシワなどにアプローチする表情筋トレーニングのトレーナーや、美容コンサルタントとして活躍する石川時子さん。著書に「顔が上がる↑1分×表情筋トレ」があるほか、朝の情報番組「めざましテレビ」の1コーナー「スマイル・チャージ!」の監修も務めている。1973年生まれの石川さんが表情筋トレーニングを学び始めたのは37歳の時。当時、2人の小学生の育児と家事に加え、家業の手伝いと、忙しく送る日々だったという。そんな石川さんと表情筋トレーニングとの出会い、そしてどうライフシフトを成功させたのかなど、現在にいたるまでのエピソードを聞いてみた。
新しい世界に入っていくことへの期待感が、忙しい合間を縫っての猛勉強を後押し
年子の小学生の子育てに追われていたある日、地下鉄の窓に映る自身の顔を見て衝撃を受けた石川時子さん。これが現在につながる表情筋トレーナーとしての第一歩を踏み出すきっかけになったという。
「窓に映った自分の顔の衰えを見て、とにかくびっくりしたんです。いつの間にこんなことに!?と。そして、10年後の顔を想像すると恐ろしくなってしまって。まずはクリニックに行くよりも『何か自分で行える美容法はないか?』と必死にネット検索を行ったところ、〝表情筋トレーニング〟という言葉にビビッとききました。近所のカルチャースクールでレッスンを開いている所があったので、すぐに申し込みをして、レッスンを受けに行ったことが始まりです」
まずは月2回3000円ほどで受けられるカルチャースクールで表情筋トレーニングを学び始めた石川さん。みるみるうちに顔に効果が表れ、それと同時に表情筋トレーニングそのものに楽しさを見出していったという。
「レッスンを受けていくうちに、家族や周囲の人たちから『小顔になったね!』『きれいになったよ!』と言われるようなったり、『美容は何をやっているの?』と聞かれることが多くなり、よし、もっと勉強をして教えてもらう立場から、教えられる立場になろう!と感じ始めたんです。そこでプロ養成コースへと進み、講師資格を取得。41歳でプロ講師としてデビューしてからもしばらくは、自身の経験値をあげるために師匠である先生のアシスタントも続けていました。」
もともと育児に家事にと慌ただしい日々だった石川さんだが、新たな学びに講師としての仕事、アシスタント業務など、どのように乗り越えたのだろうか?
「カルチャースクールやプロ養成コースなどで学んでいる時は、ただただ表情筋の勉強が楽しかったという思い出です。学生のころは本当に勉強が好きではなかったのに、表情筋トレーニングについては楽しみながら勉強をしている自分が不思議な感じでした(笑)。やはり興味のあることって無我夢中にできるのだな!って。プロ講師になったころはまだ子供たちが小学校高学年で、夜のレッスンの時は夫に見てもらったりもしましたが、やはりそれなりに忙しかったです。でも、どちらかというと新しい世界に入っていくワクワクの方が大きくて!」
講師デビューをしてから1年半ほどは自身が学んでいた先生の協会に属していたが、のちに独立。グループやマンツーマンでのレッスンを開始させたほか、ブログで表情筋の情報を発信するなど、精力的に活動を始めた。しかし、事業を構築していく過程では思いもよらぬ苦労があったようで…。
「やはり、最初は思うようには生徒さんが集まらないですし、それ以前に集客するためのサイトを自分で立ち上げるのにひと苦労。得意でない分野だったため、どれだけ時間をかけてもサイトが完成しませんでした…。パソコンと向き合っている時は、それまで心がけていた笑顔とは逆に、眉間にシワを寄せた険しい顔になる始末で。そこで、サイト作成はその道に明るい知人に依頼することにして、私は集客の導線であるSNSを毎日あげることにしました。ほかにも、私が考えに考えた表情筋トレーニングの講座名が、すでに商標登録が取られていたなんてことも。そんなことがあるなんて、その当時の私は考えてもいなかったのです。この経験を生かして、私が理事を務める協会の勉強会では、認定講師のみなさんが同じ失敗をしないようにお伝えしています」
幸せをくれた表情筋トレーナーという仕事。そしてさらなる未来のために突き進む
その後、ブログやSNSでの発信、レッスンでの実績などを買われ、初の著書である「顔が上がる↑1分×表情筋トレ」を出版。さらにはこの著書がテレビ局のディレクターの目にとまり、フジテレビで放映している「めざましテレビ」内の「スマイル・チャージ!」の監修をすることに。現在では表情筋トレーナー育成から、企業やメディア、雑誌Webサイトにおける表情筋の監修、企業の美容商品やメソッド開発の監修、企業での社内研修、セミナー講師まで、その活動は多岐にわたる。そんな石川さんにとって、表情筋トレーニングとの出会いが与えた影響とはどんなものだったのだろうか。
「まず自分が外見だけではなく、内面もさらに前向きになったこと。これが一番です。もともとポジティブでしたが、口角が上がるのと共にさらにパワーアップできた感じです。また、微力ではありますが、周りの方の外見に加え、内面にもいい影響を与えることが可能なんだと感じ、改めて表情筋トレーニングとの出合いに感謝しています。本当に表情筋トレーナーになって幸せです! 41歳から始めた仕事が今や、朝の番組で名前が毎日のように流れたり、私のことを『時子先生!』と呼んでくれる生徒さんがいたり、私を選んでくれる企業がいらっしゃったり。こんなふうに、多く人から必要とされる幸せは、表情筋トレーナーにならなければ、実感できなかったのかなと思います」
ライフシフトをしたことで幸せを手に入れたと笑顔で語る石川さんに、次なる10年を見据えて、目標に掲げていることはあるのか聞いてみた。
「日本だけではなく世界中多くの方に、美容法の一つとして表情筋トレーニングを広めていければと。昨年までは個人を中心にレッスンをしていましたが、企業での研修やセミナー、また表情筋に関する美容商品の監修にも力を入れ、より一層多くの方に表情筋の素晴らしさをお伝えできる働き方にシフトしていきます。そして、日本人女性がもっと広く活躍できるよう、学生たちのサポートができる体制作りも目標です。国内外で学びたい人が学べるための環境づくりや奨学金制度も考えています」
主婦から表情筋トレーナーへと華麗なる転身を遂げたあとも、立ち止まることなく、さらなる未来へと邁進する石川時子さん。最後に、これから新しい働き方や生き方を模索している方へメッセージをもらった。
「努力していることはその時には身にならなかったとしても、必ず何かいい形になって後にあらわれます! 私はこれまで事務や営業のほか、バイト経験も含めれば、さまざまな職種で働いてきました。その集大成が今の私です。家事や子育てもその一つではないでしょうか。年齢はただの数字なので何歳からでもやりたいことがあれば挑戦してみてください。あきらめずに、とにかくやってみてください。挑戦し続ける人にしか見えない景色がきっとあります。まだまだ私も挑戦し続け、今後見えてくる景色を楽しんでいきたいです」
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