東海旅客鉄道(JR東海)は7月29日、同社公式Xアカウントを通じて、酷暑による鉄道施設への影響を説明。夏の晴天時でも新幹線に遅れや運休が出ることがあるとして、理解を求めた。
新幹線に限らず、一般に鉄道のレールの多く金属製のため、熱で膨張すると歪んでしまう。通常はレールの敷設方法の工夫で膨張による歪みを吸収しているが、想定以上の暑さになると歪みを吸収しきれず、レールが曲がって脱線事故を引き起こす危険性がある。
JR東海ではこういった事故を防ぐためレールの温度を測定しており、運行規制の範囲に達した場合は、温度が下がるまで長時間運転を見合わせることがあるという。
夏の強い日差しは、気温だけでなく新幹線のレール温度も上昇させます。晴天であるが故に、「遅れ」や「運転見合わせ」となる場合があることを簡単にご紹介いたします。お客さまに安全にご利用いただくために、ご理解くださると幸いです。#新幹線#運行情報pic.twitter.com/Aep3PjaeJ4
— 東海道新幹線(東京~新大阪)運行情報【JR東海公式】 (@JRC_Shinkan_jp) July 29, 2024
暑さによるレールの歪みで運転を見合わせるケースは、日本でも2022年夏に千葉県の流鉄や九州のJR長崎本線などで発生している。各地で猛暑が続く2024年夏の移動は、悪天候だけでなく、晴天にも注意したい。