日本航空(JAL)とKDDIは7月25日、デジタル技術を活用した新たな顧客体験の創出を目指す「デジタル×推し活」プロジェクトを開始すると発表した。
日本では国民の3人に1人が何らかの推し活を行っているとされ、その市場規模も拡大傾向にある。本プロジェクトは、JALの顧客接点と地域とのつながり、KDDIの生成AIやXR技術を組み合わせ、「推しに没入する体験」を様々な接点で創出する。
プロジェクトの第1弾として、9月6日以降、JAL・ジャルパックは人気アニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」とコラボした特別ツアーを沖縄県で展開。このツアーでは、スマホを通じてアニメキャラクターと一緒に映画のロケ地を巡る没入型体験を提供する。
また秋頃には、首都圏・関西圏などで「地域謎解き・宝探しゲーム」を実施予定。このゲームでは、生成AIを活用したキャラクターとの対話を通じて、地域を周遊する新しい形の体験を展開する。
さらに、Apple Vision Proやスマートグラスを活用した「Trip XR」と呼ばれる高没入型体験の提供も検討している。旅行中の聖地巡礼や謎解きゲーム、移動中の体験向上などのユースケースを検証する予定だ。
両社は本プロジェクトを通じて、推し活の対象や体験内容の拡大を加速させ、継続的に顧客ニーズに応えていく方針だ。没入体験を軸としたデジタル体験のプラットフォーム化を検討し、地域の自治体や事業者、コンテンツホルダーなど、幅広い関係者への展開も視野に入れている。