このスマホ、ホントに買い? 話題のスマホ徹底レビュー 第485回
デザイン優秀でおサイフ対応の「Nothing Phone(2a)」が5万円以下なのは間違いなく買い!
2024年06月07日 12時00分更新
ミドルレンジのSoCながら、操作感は快適!
普段ハイエンド機を使っていてもストレスを感じなかった
Nothing Phone(2a)の基本性能は、Nothing Phone(2)より若干抑えられています。Nothing Phone(2)のSoCがハイエンド向けのSnapdragon 8+ Gen 1(最大3.2GHz)であるのに対して、Nothing Phone(2a)はMediaTekのDimensity 7200 Pro(最大2.8GHz)。ミッドレンジ向けのチップで、ベンチマークを比較すると、両モデルには相応の差がありました。
しかし、Nothing Phone(2a)を使っていて、ストレスを感じることはありませんでした。筆者は普段ハイエンドモデルばかりを使っているので、時々レビューを書くためにミッドレンジのスマホを使うと、反応が鈍く感じることがあるのですが、Nothing Phone(2a)の使用感はいたって快適。
Dimensity 7200 ProはMediaTekとNothingがこの端末のために共同でカスタマイズしたチップとのこと。ストレスを感じさせない操作性は、そこに理由があるのかもしれません。
新しい機能としてメモリーの拡張機能も追加されました。ストレージの領域に余裕がある場合に、その一部を仮想的にメモリーとして使える機能で、筆者が借りていた12GBモデルの場合、8GBを追加して最大20GBにできました。一般的な使い方であれば12GBで十分でしょうが、データサイズが大きいゲームをする人や、マルチタスク作業が多い人にはメリットになるでしょう。なお、上位モデルのNothing Phone(2)もアップデートでこの機能が追加されました。
カメラ性能は良好! 夜景もいい感じで撮れる
背面カメラはメイン(50メガピクセル/F値1.88)+超広角(50メガピクセル/F値2.2)という構成。センサーの詳細は公表されていませんが、有効画素数とF値のスペックは上位モデルのNothing Phone(2)と同じ。メインカメラは1/1.56インチの大型センサーを採用し、光学式と電子式の手ぶれ補正に対応しています。
実際にいろいろな被写体を撮ってみたところ、屋内・屋外を問わず、明るくナチュラルな色調で写りました。
「ナイトモード」を搭載していますが、夜景を認識すると自動で設定される(解除もできる)ので、いちいちモードを切り替える手間はなし。過剰に明るくならず、夜の風情を活かしたバランスで写ります。
動画はデフォルトではフルHD(1080p)/30fpsで撮影でき、フルHD/60fpsや4K/30fpsにも切り替え可能。音声もクリアに録音されました。フロントカメラは3200万画素/F値2.2。ビデオ通話や自撮りを楽しむにも十分な画質が得られます。
独特なホーム画面はカスタマイズも楽しめる
Nothing Phoneは、画面デザインもクール。初期設定のホーム画面に表示されるアプリのアイコンやウィジェットはモノクロで、アクセントして赤が使われています。
ただし、すべてのアイコンがモノクロで表示されるわけではなく、カラーで表示されるアイコンもあります。たとえば「おサイフケータイ」アプリはカラーで表示され、自分でダウンロードして追加したアプリもカラーになることが多いようです。しかし、「Nothing Icon Pack」というアプリをインストールすると、デフォルトではカラーになるアイコンもモノクロにすることが可能。
また、「Nothing Icon Pack」は、アイコンのモノクロ化をホーム画面だけに適用させる機能があります。つまり、ホーム画面はすべてのアイコンをモノクロで統一し、アプリ一覧画面では、すべてのアイコンを本来のカラー表示にできます。個人的には、ホーム画面のかっこよさとアプリの探しやすさを両立させる最善の方法だと思いました。
モノクロのアイコンが映える壁紙も多数プリインストールされていて、AIで好みの壁紙を生成することも可能。Nothing独自のフォントを用いたモノクロ基調のウィジェットで、ホーム画面のカスタマイズも楽しめます。Nothingによると、日本語の独自フォントの開発も進めているそうなので、Nothing Phoneの画面デザインは、今後さらに独自の世界観が広がっていくことを期待できそうです。
【まとめ】気になる点は少しだけ。コスパの良さは圧倒的
バッテリー容量は5000mAhなので、電池持ちは上々。45Wの急速充電にも対応していますがワイヤレス充電には非対応。nanoSIMを2枚装着でき、2回線を利用できますが、eSIMには非対応。microSDカードも装着できません。防塵・防水のレベルは「IP54」なので、濡らしてしまった場合には早めに拭くなどの配慮は必要です。
このあたりのことが気にならなければ、圧倒的にコストパフォーマンスに優れた1台と評価できそうです。
「Nothing Phone (2a)」の主なスペック | |
---|---|
ディスプレー | 6.7型有機EL(20:9) 120Hz対応 |
画面解像度 | 1084×2412 |
サイズ | 76.32×161.74×8.55mm |
重量 | 190g |
CPU | MediaTek Dimensity 7200 Pro 2.8GHz(8コア) |
内蔵メモリー | 8/12GB |
内蔵ストレージ | 128/256GB |
外部ストレージ | ―― |
OS | Android 14(Nothing OS 2.5) |
対応バンド | 5G NR:n1/3/5/7/8/20/28 /38/40/41/66/77/78 LTE:1/3/4/5/7/8/18/19/20 26/28/38/39/40/41/42/66 W-CDMA:1/4/5/6/8/19 4バンドGSM |
無線LAN | Wi-Fi 6 |
カメラ画素数 | 5000万画素+5000万画素(超広角) イン:3200万画素 |
バッテリー容量 | 5000mAh(45W対応) |
生体認証 | ○(画面内指紋、顔) |
SIMスロット | nanoSIM×2 |
防水/防塵 | △/△(IP54) |
USB端子 | Type-C |
イヤホン端子 | × |
カラバリ | ブラック、ミルク、Special Edition |
この連載の記事
-
第511回
スマホ
価格も性能も妥協したくない人にオススメの王道ハイエンドスマホ3選 -
第510回
スマホ
スマホは高くない! 2万円台で買えるオススメ格安エントリースマホ4選 -
第509回
スマホ
着せ替えスマホ「CMF Phone 1」はカスタマイズが楽しいが実用面での弱点もあり -
第508回
スマホ
たたんでも極薄9.2mm! 世界最薄折りたたみスマホ「HONOR Magic V3」を試す -
第507回
スマホ
シャオミの「Redmi Note 13 Pro+ 5G」は2億画素カメラに防水防塵など必要な機能が揃って6万円以下 -
第506回
スマホ
Galaxy Z Fold Special Editonを最速レビュー! 厚さ10.6mmの薄型折りたたみスマホ -
第505回
スマホ
シャオミの折りたたみ機「Xiaomi MIX Fold 4」は閉じても9.47mm! ライカカメラ搭載の激薄機をレビュー -
第504回
デジタル
唯一無二の3つ折りスマホ「HUAWEI Mate XT Ultimate Design」を早くも触った! 40万円の価値アリ! -
第503回
スマホ
シャオミのフラッグシップキラー「POCO F6 Pro」はハイパワー、急速充電、カメラのエモさが魅力 -
第502回
スマホ
vivoのカメラフォン「X100 Ultra」はカメラグリップでコンデジに変身する -
第501回
スマホ
1型センサーで世界一カメラのファーウェイスマホ「Pura 70 Ultra」はデジカメとして使いたくなる - この連載の一覧へ